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2005年7月16日 (土)

「朝鮮紀行」その4

「朝鮮紀行」その4

先程「日本奥地紀行」を読み終えた、「朝鮮紀行」昨晩(今朝?)読み終えた。

この本について「だから、この本からの引用が気になった方には、この本を通読することをお推めする。」と書いたが、この感じは変わっていない。読む価値のある本だ。さて、気になったところを引用しつつ感想を書く。

日清戦争(1894〜1895)当時の朝鮮半島での日本軍に関する記述。

朝鮮紀行 P371 第二十四章

ここをはじめ平壌までのどの郡庁所在地でも20人から30人の日本兵が庁舎に寝起きしていた。住民たちは三世紀前の遺産である憎しみから日本兵を嫌っているが、彼らに対してはなにも言えないでいる。日本兵がきちんと金を払ってものを買い、だれにも危害を加えず、庁舎の外にはめったに出て来ないことを知っているからである。

朝鮮紀行 P373 第二十四章

その日私達は三件の葬列に出会い、道路いっぱいに広がっていた日本の分遣隊が右と左に一列縦隊となって葬列を通すのを見かけた。遺体が通るとき、兵士たちは帽子に手をかけて見送っていた。

朝鮮紀行 P441 第三十章

慈山でもほかと同様、人々は日本人に対してひとり残らず殺してしまいたいというほどの激しい反感を示していたが、やはりほかのどこでもそうであるように、日本兵の品行の良さと兵站部に物資をおさめればきちんと支払いがあることについてはしぶしぶながらも認めていた。

日本が嫌われていたことは確からしい。しかし「日本兵の品行の良さ」と「日本兵がきちんと金を払ってものを買」うことをイザベラ・バードはなぜ記述したのか。

朝鮮紀行 P432〜433 第二十八章

気候はすばらしく、雨量は適度に多く、土壌は肥え、内乱と盗賊団は少いとくれば、朝鮮人はかなり裕福でしあわせな国民であってもおかしくない。もしも「搾取」が、役所の雑卒による強制とりたてと官僚の悪弊が強力な手で阻止されたなら、そしてもしも地租が公平に課されて徴収され、法が不正の道具ではなく民衆を保護するものであったなら、朝鮮の農民はまちがいなく日本の農民に負けず劣らず勤勉でしあわせなになれるはずなのである。
(略)
旅行者は朝鮮人が怠惰であるのに驚くが、わたしはロシア領満州にいる朝鮮人のエネルギーと勤勉さ、堅実さ、そして快適な家具や設備をそろえた彼らの住いを見て以来、朝鮮人のなまけ癖を気質とみなすのは大いに疑問だと考えている。朝鮮じゅうのだれもが貧しさは自分の最良の防衛手段であり、自分とその家族の衣食をまかなう以上のものを持てば、貪慾で腐敗した官僚に奪われてしまうことを知っているからである。
(略)
搾取の手段には強制労働、法廷税額の水増し、訴訟の際の賄賂要求、強制貸し付けなどがある。小金を貯めていると告げ口されようものなら、官僚がそれを貸せと言ってくる。貸せばたいがい元金も利子も返済されず、貸すのを断われば罪をでっちあげられて投獄され、本人あるいは身内が要求金額を用意しないかぎり笞で打たれる。

つづく.....

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