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2005年7月17日 (日)

「朝鮮紀行」と「日本奥地紀行」まとめ

「朝鮮紀行」と「日本奥地紀行」まとめ

私は朝鮮併合の前の朝鮮の状況を知りたいと思い「朝鮮紀行」を読みはじめた、そして「ものさし」としての期待から「日本奥地紀行」を読みはじめた。心に残ったのは(「朝鮮紀行」と「日本奥地紀行」の形式の違いから比較することは出来ないのかもしれないが)「日本奥地紀行」での日本文化に対する記述の多さと朝鮮の政府・行政に対するイザベラ・バードの絶望である。もし、私と同じような理由でこの2冊を読むなら、「日本奥地紀行」から読まれることをお推めする。イザベラ・バードが経験した順に読んだほうが彼女の経験を追体験できるような気がするからだ。

イザベラ・バードは日本と朝鮮の全てを見た訳でもないし、見たものを全て記述した訳でもないだろう。それでも、この2冊の記述は多岐にわたる。この本から引用して何かを述べることは、(多くのなかから一部を選ぶという行為によって)自分自身の価値観をさらす行為でもあるのだろう。この2冊の本は読む価値があった。そして、もっと19世紀の東アジアの状況を学びたいと思った。最後に「朝鮮紀行」から引用して終りにしたい。

朝鮮紀行 P563  第三十七章 最後に

今日の朝鮮人は何世紀にのわたる弱い立場の産物であるとはいえ、それでも朝鮮で一年近くすごし、そこに住む人々をおもな研究対象とした結果、私は一八七十八年の明らかに時代退行的な動きがあったにもかかわらず、朝鮮人の前途をまったく憂えてはいない。ただし、それには左に掲げたふたつの条件が不可欠である。

I  朝鮮にはその内部からみずからを改革する能力がないので、外部から改革されねばならない。
II  国王の権限は厳重かつ恒常的な憲法上の抑制を受けねばならない。

おしまい

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コメント

 はじめまして。

 元々嫌韓サイトの話から「朝鮮紀行」の存在を知ったので
反韓(ネタの)本、という程度に認識してましたが、
江北日記さんのところから、逆の記述もある事を知り、
ということは、これは各者(反韓サイトも江北日記も)が
自分に都合のいい箇所を抜き出して使っているのだろうなあ、と
推測していたのですが、今回のお話で、
その認識に裏づけが取れた感があり、感謝しております。
ありがとうございました。

 近所に「朝鮮紀行」はなかったので、現物は未だ未読ですが、
また探してみようかと思います。

投稿: 神無月久音 | 2005年8月13日 (土) 14時22分

神無月久音さん はじめまして。

「朝鮮紀行」と「日本奥地紀行」は読む価値のある本ですから是非読んでみて下さい。ただ、普通の本屋に置いてないと思いますから、注文するか図書館に行くと良いと思います。最近の図書館って検索システムがありますから簡単に探せると思います。

ところで、どちらかと言えば嫌韓派の私から見ると江北日記さんは失敗したと思います。私や貴方のようにイザベラ・バードを知らず「反韓(ネタの)本」「トンデモ本」のように思っていた人達に関心を持たせてしまった訳ですから。
記事にも書きましたが、この本の多岐にわたる内容の中から一部を選択するという行為は自分の価値観を曝す行為なのです。だから、この2冊を読んでから江北日記さんの記事をもう一度読むとよいと思います。もちろん私の記事を読むと 私が「行政機構」と「文化」に重点をおいたことがバレるわけですが。

ではでは

投稿: 乱読雑記の信 | 2005年8月13日 (土) 20時59分

管理者様へ。新しく書いたブログの内容を告知させて頂くサイトを立ち上げました。宜しければ、ブログ更新の際に是非当サイトをご活用下さい。尚、ご興味無いようであれば、お手数ですがコメント削除の程、宜しくお願い致します。

投稿: BC7管理人 | 2005年8月14日 (日) 05時54分

オレも読みます。

投稿: worldwalker (・∀・) | 2006年10月16日 (月) 23時40分

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