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2005年7月28日 (木)

「私の視点 専門高校への偏見」武田明宏

「私の視点 専門高校への偏見」武田明宏
朝日新聞 2005年7月28日12版 12面

専門高校とは 工業高等学校や商業高等学校のことである。

かつてのテレビドラマにも。工業高校に不良がたくさんいるかのような印象を与えるものがあった。私自身も、16年前、助手として4年間勤務した大学から工業高等学校建築科の教員に転職したが、当初は同じような偏見を抱き、身構えて生徒たちに接したことがある。

著者の工業高校での取組を紹介した投稿だが、著者の出身大学との連携を実施し効果をあげていることを述べている。また工業高校への偏見〜不良が多い〜を解消したいと願ってもいる。

私も工業高校を多少は知る人間だが、著者の取組みの方向に賛成したい。そして、いくつかの意見を述べたい。

まず、私の事実認識を述べる。(1)工業高校に入ってくる生徒達は必ずしも工業高校の各専門科の内容や卒業後の針路に憧れて〜あるいは納得して〜入学しているのではない、ということだ。大学ならば、工学部建築科でもレベルがいろいろあり専門によってランクが決まると言うことはあまりない。工業高校では○○科と○×科で受験の難易度が大きく違う。つまり高校受験のときに内申と模擬試験の結果で自動的に学科を決めた生徒が多いのだ。

(2)生徒と教師の間に超えられない壁がある。中学までは生徒は もしかしたら将来、教師になるかもしれない。しかし、工業高校では、生徒が教師になることは まず無いであろうし教師が工業高校の生徒であったこともまずないであろう。

(3)専門性が低すぎる。工業高校の3年では、教えられる専門知識が少すぎるのではないか。一般教養を無視することもできないので、3年間を全て専門知識の修得と実技に使うこともできない。

つまり「工業高校」という存在は中途半端なのだ。この中途半端な存在であることが「不良」と「中退」を生むのではないかと思っている。

対策として著者の行なっているような、大学との連携のような より専門性を高めることは、正攻法であると思う。高い専門知識を身につけることが出来るのであれば、単純に「自分の成績だとこの学校のこの学科」ということは無くなるだろう。生徒と教師の間の壁も「専門家」としてつきあうことが出来れば突破できるだろう。

高校の3年間では短すぎる。専門知識だけのために1年余計に在学できるような制度が出来ないものだろうか。

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