« 選挙は祭だ | トップページ | Congratulations! »

2005年9月10日 (土)

危機感

危機感

「対談集『日本』をめぐって」網野善彦ほか
ISBN4-06-211023-7

網野善彦は「老マルキシスト」ともよばれるように左派の論客だが、実証的なところが好きである。

対談では勢いが強く表われるので引用することが難しい。その発言を産み出した発言を知ることなしに真意が伝わるような引用が(私に)できるだろうか。網野氏の発言から引用する。

私が「日本」という名前にこだわったのも、誰も意識してこなかったと思ったからです。敗戦の時に当然、「日本」という国名を変えようという主張が出てきてもおかしくはなかったのです。たしかに天皇制反対は共産党が主張していましたが、「日本」という国名を変えようとは誰もいいませんでしたね。そのころ共産党が理想にしていたのは、なんといっても「日本人民共和国」だったのですから。それは「日本赤軍」にまで続いているといってよいと思います。この恐るべき"鈍感さ"をどうしたら克服できるかですが。これは大変なことだと思いますよ。

網野氏は日本と言う国名を変えようとは言っていない。網野氏の言葉からは不思議と日本に対する愛情を感じることが多いことを述べておきたい。

さて、この本からは「日本」という存在が「生まれ」「育った」存在であると強く意識させられた。「日本」を語る政治家や思想家の多くはまるで「日本」が「超歴史的存在(世界が生まれた時から存在し未来永劫存在するもの、例えば地球)」であるかのように語る。もし日本が超歴史的存在で絶対に無くならないものであるなら、外国人参政権や主権の移譲も良いかもしれない。しかし、日本と言う存在は歴史的存在であり私達の世代が日本の舵取りを誤れば、日本と言う存在は無くなってしまうかもしれない。

江戸時代末期に日本人がもった危機感を現代の日本人は持つべきだと思う。

|

« 選挙は祭だ | トップページ | Congratulations! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/107287/5865659

この記事へのトラックバック一覧です: 危機感:

« 選挙は祭だ | トップページ | Congratulations! »