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2006年2月 7日 (火)

ゆとり教育は階級社会をもたらす

ゆとり教育は階級社会をもたらす

「世界時計 アメリカでも議論を呼ぶ『下流社会』」
大塚隆一
読売ウイークリー 2006.2.19

アメリカは自由で階級の無い社会のようなイメージがありますが、そのアメリカで「階級の固定化」が議論を呼んでいるそうです。

引用します。

「物を言うのは階級だ」(ニューヨーク・タイムズ紙)
「アメリカよりヨーロッパのほうが社会で上昇できるチャンスがある」(ウォールストリート・ジャーナル紙)
(略)
「しかし、過去30年で階級の果たす役割はむしろ大きくなった。学業での成功が階級と結びついている。富裕層は他の階層と隔絶されつつある。階級の違いによる平均寿命の差も広がっている」
両紙が特に注目したのは「流動性」の問題だった。
(略)
しかし、両紙によれば、異る階層間の移動は減ってきている。
(略)
生まれた時と同じ階層にとどまり続ける確率は以前より高まってきたという。
また、カギを握るのは家柄や財産ではなく教育であり、高学歴者同士が結婚して子供をまた有名大学に送り込むことで、階層の固定化が進んでいるという。

単純に言うと「勉強しないと一生貧乏暮らし」ってこと。

そして、富裕層は「教育の力」を信じているし「教育を子供に与える資力」もある。対して下層階級は「教育が何をもたらすか」すら知らないし、学校へ行かせる金もないということ。

日本でも勉強しなければ「一生貧乏暮らし」だろう。仕事はますます頭脳労働化している。ロボットや自動機械が発達している社会では、勉強で鍛えた頭腦こそが最大の競争手段であると言ってよいだろう。

    *    *    *

階層の固定化を防ぐと言う観点から見ると(「ゆとり教育」の見直しが始まったとはいえ)日本の状況も楽観できる状態ではない。漢字テストで0点をとっても「あなたのお子さんの個性ですから」と言う教師までいる(実話)のだから。

こんな教師に担任されてしまったら親ががんばるしなかい。

    *    *    *

「教育の力」を知り、上質の多くの教育を与える資力を持った親と、そうでない親がいる。塾や家庭教師・私立学校と言った公教育以外の教育を子供に与えることの出来る親と、できない親がいる。

昔から、お坊っちゃま・お嬢さん学校と言うものはあった。上流階級は昔から公教育以上の教育を与えていた。その意味では昔から格差はあった。

「ゆとり教育」がもたらす格差は上流階級とそれ以外の格差ではない。下流〜中流階級の格差だろう。下流階級が受け取る教育が貧弱になっていくと言うことだ。中流階級に教育負担が重くのしかかってくると言うことだ。

    *    *    *

学校に行かなくても偉くなった人はいる。しかし、勉強しなくて偉くなった人はいない。そして、公立学校は勉強する場所と手段をどんな階層の子供にも提供する。「ゆとり教育」という公教育の貧困化は、下流階級の子供が豊かな生活を獲得する道を閉ざすことになるだろう。

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