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2008年10月 8日 (水)

レッテル張りと理想論と鎖国

レッテル張りと理想論と鎖国

朝日新聞:後絶たぬ「外国人お断り」
2008年10月5日 3面 13版

北海道小樽市の温泉施設が「外国人の入場お断り」の張り紙を掲げたのが98年。裁判で「差別に当たる」と認定され、施設側に賠償を命じる判決が出た。だが日本で暮らす外国人は今も様々な差別を感じている。「ジャパニーズ・オンリー」の看板は後を絶たず、外国人に日本人の数倍の入場料を支払わせていた入浴施設もある。

マナーが必要ならルールを明確にして、守らない人を断れば良い。肌の色や国籍は関係ありません。日本が海外の人材を必要とする今、外国人の権利をきちんと守ることこそが重要な歓迎メッセージになるはずです」。入浴拒否訴訟の原告で、米国出身の有道出人(ありどうでびと)・北海道情報大学准教授はそう指摘する。

これだけの記事で「有道さんは『現実を無視しするサヨク』に違いない」と言ったら、レッテル張り(彼個人を見ていない)として彼が批判している差別する側と同じで非難されるだろう。「レッテル張り」は良くないことだ。でも、世の中、外国人だから〜、××人だから〜、男性だから〜、女性だから〜、学歴が○○だから〜、と言った「レッテル張り」は無くならない。

何故だろうか。

それは「レッテル張り」をすることで、いろんなコスト(思考のコスト・経済的なコスト)を節約できるからだ。

  *        *        *

「レッテル張り」で思考のコストばかりでなく、経済的なコストも節約できると言ったら意外に思う人もいらっしゃると思うので、例をあげる。例えば「学歴」、企業で採用時に応募者の学歴は当然考慮の対象にするが、これは「効率」を上げるためだ。学歴の無い人の中にも優秀な人間(必要な知識を独学て獲得した人間)はいる。しかし、有名大学の出身者の方が必要な知識を持った人間の割合が高いだろう。

だから有名大学の学生の中から欲しい人間を探す方が効率が良い(採用にかかる手間が少ない=経済的)。つまり、個々の人間を見る前に、学歴と言うレッテルで判断してしまった方がコストが安くすむ。

レッテル張りをすることで「張った側のコスト」は安くすむ。だからレッテル張りは無くならない。良くないことだと判っていても無くならない。

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「マナーが必要ならルールを明確にして、守らない人を断れば良い。肌の色や国籍は関係ありません」

これは正論だ。

しかし、空想的な破壊的な理想論でもある。

マナーについての「ルールを明確にする」これは難しい。しかも外人(≒文化的背景が異なる人間)に判るような文章で。

業務手順書やマニュアルを書いたりしたことの経験があれば、明文化されていないことをルール化・マニュアル化することの難しさを知っているだろう。わけの判らないマニュアルや意味不明の規則に苦しめられた経験があれば、ルールが明文化しているだけでは問題の解決にはほど遠いことが判るだろう。

そして、ルール違反を誰が見つけるのだろうか。ペナルティを誰が決めるのだろうか。ルールの正しさは誰が保障するのだろうか。

マナーを明文化する(それも文化的背景の異なる人間に対して)ことは、専門的な訓練を積んだ人間でなければ出来ないだろう。一般のお風呂屋さんや旅館の人間で出来るレベルでは無い。

「ルールを明確にする」言葉は正しいが、この場合は「空想的」であると言わざるを得ない。

また、日本文化は良くも悪くも「場の空気」や「雰囲気」を読んで行動することを求める。言い替えれば、言葉にしなくても理解することを求めることが多い。これは「明文化(明確化)されたルール」とは対極にあるものだ。

「マナーまでもルールとして明文化した社会」と「場の空気や雰囲気を読むことを要求する社会(以心伝心社会)」は両立しない。社会が要求する能力の方向性が180度異なるのだから。

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「日本が海外の人材を必要とする今、外国人の権利をきちんと守ることこそが重要な歓迎メッセージになるはずです」

もし、日本社会が多量の外人の力を欲するなら、日本文化を変容させてでも「マナーまでも明文化された社会」・「アメリカ型の細かいことでも裁判で決着を付ける社会」を目指すしかない。

日本型の「場の空気や雰囲気を読むことを求める社会」は、溶けこむと居心地のよい社会だけれども、溶けこむまでが大変だ。即席に大量の外人の力を求めるなら、日本社会を変化させることになるだろう。

私達は「日本社会を変化させてでも(多量の)外人を受け入れるのか」それとも「一種の鎖国になって(外人が来なくなって)も良いから『場の空気や雰囲気を読むことを求める社会』を維持していくのか」決断しなければならないのかもしれない。

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私個人は「出来ることなら鎖国したい」が「鎖国→経済的な停滞→安全保障能力(軍事力含む)の低下」が心配なので、そこそこ「鎖国的に振る舞う」という軟弱派です。

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コメント

有道出人という人物は、北海道情報大学の準教授をしておられるアメリカ系帰化人で、しばしば「マッチポンプ」的です。
この方は、件の「毎日新聞変態コラム」を熱烈擁護した事で、一部で話題になった人物です。
曰く「日本の低所得階級の人々の日常を知る上で必要なコラム」だというような趣旨の事を述べたとか。
大変な「人種差別」なわけですが、朝日新聞はあまり問題にしないようですね。

小樽の温泉施設の「外国人お断り」の件ですが、ロシア人船員が温泉施設で酒盛りをしたり、小便をしたり好き勝手にやっていたので「外国人お断り」にしてしまったようなのですが、この温泉施設は有道氏に訴えられ、事件は本になり、「差別温泉」として世界的にも有名になり、ついには閉鎖してしまったそうです。

有道氏を調べると、チュチェ研の武者小路公秀氏らと親しく、行動を共にしているようです。

有道出人
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E9%81%93%E5%87%BA%E4%BA%BA

投稿: 大変基本的な事ですが、 | 2008年10月 9日 (木) 09時16分

軟弱派じゃ有りません、進歩派・現実派です。

今一番必要なのは日本の安全が第一、打てば響く日本人魂(一寸古いですか?)が一番必要とされる時期で有るにも関わらず、寝ぼけた(確信犯)政治家がグローバルなどと言う「単なる単語」で騙そうとしている。

日本国内の帰化人ほどいい加減な帰化人は居ませんよ、何の制約もないのですから、書類が揃って居れば日本嫌いでも日本の恩恵を受けられる、まあ「生活保護」など最たるものでしょう。

投稿: 猪 | 2008年10月 9日 (木) 14時21分

猪さん、こんにちは

> 軟弱派じゃ有りません、進歩派・現実派です。

ありうがとうございます。

進歩しているかどうかは判りませんが「現実的でありたい」と思っておりますので「現実派」という評価されるとうれしいです。

投稿: 乱読雑記 | 2008年10月10日 (金) 21時40分

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