政権交代がないのは、日本が独裁国家であるからじゃありません
政権交代がないのは、日本が独裁国家であるからじゃありません
日経BP:「得か損か」の民主党マニフェストに失望した
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090730/171201/?P=3
国民は決して「得か、損か」で民主党を選ぼうとしているわけではない。
自民党が長い間、政権を独占してきた。
政権交代がないというのは不自然で、極めて不健康だ。こんな国は先進国では他にない。
政権交代がないのは、共産主義の国だ。独裁国家だ。
そのために政治と官僚の間で癒着が強くなって、極めて不透明な政治になってしまった。
「政権交代がないのは、共産主義の国だ。独裁国家だ」と言うのは間違っている、日本で政権交代が無かったとに対する評価としては誤っている(日本の戦後政治が独裁だと言うのであれば、私は独裁政治を国民を幸福にするものとして歓迎する)。
* * *
では、その独裁国家でない日本で何故こんなにも政権交代が無かったのか。
それは、社会党があまりに非現実的な主義主張をしていたからだ。
国民は自民党に辟易している、飽きている、ウンザリしている。自民党に代わりうる政党があればすぐにでも代えたいと思っている。
では、社会党に政権交代しなかったのは何故か。
民主党に代えるのに不安があるのは何故か。
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日本で政権交代が無かったのは、日本が異常な独裁国家だったからではない。日本に健全な野党が無かったからで、政府が強権をふるっていたからではない。
もし、冷戦中に社会党的な政策〜憲法九条厳守・非武装中立〜をとっていたら日本はどうなっていただろうか。
社会党が政権を奪ることが出来なかったのは、自民党が政権を維持できたのは、日本が独裁国家だったことではなく、社会党の主張が日本を不幸にすることが明白だったからだ。
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次の選挙で民主党が政権交代をする確率は高いだろう。
しかし、まともな政権運営ができず、混乱を招き、短期間で政権を失う確率もまた高いだろう。それは民主党が旧社会党的な非現実的な政策を払拭できていないからだ。
そして、日本の不幸な政治状況は続いていくだろう。旧社会党的な政策と価値観が日本に一定の勢力を保っている間は。

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コメント
この日経BPの妙な主張の記事は、あのいかがわしい田原総一朗氏が書いている記事なのですね。
田原総一朗氏の記事だからこんな妙な認識の記事が書けるのでしょう。
投稿: Inetgate | 2009年7月31日 (金) 02時30分
自民党だから「独裁国家」に成らないで来た。が答えでしょう。
左翼に軟な優しい姿勢・歴史を知らない人が多いから「和」が全てに優先する?と考えて居る保守なのか左翼なのかが判らない「自民党」が社会党や共産党の「独裁体質」と「治政能力」を上回?って居た。
しかし今度の民主党は体内に社会党・頭に独裁を好む選挙対策委員長(影の党首」がいるのですから非常に危険で、いい加減な「混合団体」と言う事を知る事です。
投稿: 猪 | 2009年7月31日 (金) 10時51分