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2009年9月 5日 (土)

政府が無能だと思われた時、

政府が無能だと思われた時、

東京新聞:党・政府に批判の矛先 ウルムチデモ 死者5人、けが14人確認
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009090502000084.html

中国新疆ウイグル自治区ウルムチ市で三日発生した漢族住民数万人による抗議デモで、五人が死亡、十四人がけがをしたことが四日、同自治区の当局者の話で分かった。国営新華社通信が同日夜、伝えた。騒乱はウイグル族だけでなく支配民族の漢族にも不満が蓄積され、民族同士が一触即発の状況になっていることを浮き彫りにした。デモ隊が自治区トップの王楽泉共産党委員会書記(64)の辞任を求めたことは、批判の矛先が党や政府に向かったことを意味しており、十月の建国六十年を前に、胡錦濤政権は大きな試練に直面することになった。

今回の漢族のデモは、針のようなもので刺されるという事件が多発した事、政府が事件の取締りに失敗していることが直接の原因のようです。

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このニュースを目にした時、最初は「注射針刺傷事件」そのものがデマのたぐい〜ウイグル族と漢族の対立による不安と緊張がもたらしたもの〜と思ったのですが、ニュースを追っかけていると、現実に起きていることのようです。

AFP:「病気が心配」、注射針刺傷事件被害者が心境語る ウルムチ
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2637719/4532649

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この暴動事件について思うことを2つばかり書く。

ひとつ目は、漢族とウイグル族の対立が抜き差しならぬところまで来ているという事。

この針刺事件の背後に組織だった動きがあるかどうかは判らないけれども、漢族の受けた不安と緊張、ウイグル族の側の不満と恐怖は相当なものがあるだろう。また、この事件を解決する(真犯人を逮捕し再発を防ぐ)のは相当難しいのではないか。犯人は複数であろうし(というより「多数」であろうし)、今現在は針刺事件にかかわっていない人間でも不安・不満・緊張・恐怖といった状況下が続けば同様の事件を起こしても何の不思議もない。

新疆ウイグル自治区の状況は「漢族が出て行く」か「ウイグル族が滅ぶ」かしないと安定しないと所まで悪化してしまったのではないだろうか。

ふたつ目は、漢族の中共政府への評価が悪化していることである。今回のデモでは中共政府要人の辞職を求めている。理由は汚職などの悪政ではなく「治安を回復できない(誰がやっても回復できないと思うが)」すなわち「無能だから辞めろ」という事である。

政府にとって「無能な政府」という評価は、「恐ろしい政府」や「独善的な政府」や「私利私欲に走る政府」よりも恐ろしい評価だ。何故なら「恐ろしい政府」よりも「無能な政府」に対しての方が、反乱を起こしやすいからだ。

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今は、新疆ウイグル自治区でのみ「無能な政府」と思われているようだけれども、中国全土で「無能な政府」と思われてしまったら、そのれは、中共政府の終焉を意味するだろう。

誰に倒されるのかは判らないが。


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コメント

中国共産党に「有能」で有ればの「有能」と言う話で「ウイグル」「チべット」などは名前だけの話で民族などとは考えていません、上手な弾圧だけが有能の印。

漢族自体が漢族などと考えていないでしょう、違う言葉は排斥する?人民軍だけが頼りの国に成りますが人民軍が同じ言葉が通じないのも、この国を表しています。どう成るんでしょう・・・

投稿: 猪 | 2009年9月 6日 (日) 11時53分

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