力の空白
力の空白
しんぶん赤旗:沖縄基地問題の解決の道はどこにあるか
沖縄・基地シンポ 志位委員長の発言
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-12-08/2009120804_01_0.html
「米軍基地がなければ経済は破たんする」、「外国に攻め込まれる」、上院審議の最中に激しい攻撃がなされました。しかし、上院は基地存続の新条約を否決し、スビック海軍基地とクラーク空軍基地は返還されたのです。
上院の議論のなかでは、「いかなる国においても外国軍が存在することは異常な状態である」、「米国との友好、協力、貿易は望むが、服従は望まない」という堂々たる演説が、議場を圧しました。(大きな拍手)
基地返還の跡地は、フィリピンで大きな雇用を生み出しました。フィリピンが加入するASEAN(東南アジア諸国連合)は、東南アジア友好協力条約(TAC)を、ユーラシア大陸全体に大きく広げ、TACには、ついに米国も加入することになったではありませんか。フィリピンと米国は、外交関係が決裂するどころか、非軍事の協力関係が発展しているではありませんか。私は、新政権は、この先例こそ見習うべきだと考えます。(大きな拍手)
中日新聞:普天間と日米の絆 09年の終わりに考える
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2009123002000039.html
米軍がフィリピンのスビック海軍、クラーク空軍両基地から撤退した九二年、各国が領有権を主張する南沙諸島の一角に中国兵が上陸し、領有を示す標識を立てた。米軍撤退による「力の空白」に乗じた行動とみられている。
米軍の日本駐留が「力の均衡」を生み、東アジアの安定に貢献しているとの見方は説得力を持つ。
ただ、それを在日米軍基地固定化の金科玉条にしてはならない。
年を越す「普天間」 鳩山政権 認識甘すぎ
読売新聞 2009年12月29日 9面 13版
普天間飛行場の移設問題で、グアムなど国外移転を主張する人々は、米国が1990年代、関係が悪化したフィリピン政府との協議で、クラーク空軍基地とスービック海軍基地を撤収した事を引き合いに出す。だが、米軍がフィリピンから基地をグアムまで下げた結果、わずか2、3年で、中国は領有権を主張していた南沙や西沙諸島の無人島に軍隊を送り、次々と実効支配したことには口をつぐむ。フィリピンはその後、米軍との軍事演習を復活さえたが、実効支配された島は二度と戻ってこない。
中国は尖閣諸島の領有権を主張している。
普天間の移設に失敗し普天間基地が今後もあり続けたとしても、解放軍が尖閣諸島へ侵攻するとは思わないが、日米安全保障条約が破棄されたり、日米間の不信が高まり条約の信頼性が損なわれた状況になれば、どうだろうか。
* * *
アメリカは日本を利用している。今後も利用しつづけたい。だから、日本が侵略されるなら護ると言う。また、実際、小規模な侵略なら米軍は参戦するだろう(その後の信頼関係を維持する為に)。
アメリカ軍が日本を護ることを期待するには「日本がアメリカにとって有効利用できる」状態を保たねばならない。
アメリカも自分の利益にならないものを護ったりしないからね。
* * *
選択肢は3つ。
(1) 現状維持、日米の関係を良好に保つことに勤める。
この場合は普天間基地の移設は旧自民党政権が決めた計画を基本に進めることになる。
(2) 日米同盟は破棄・弱体化しても日本の事情をアメリカに突きつける。
場合によっては尖閣諸島は中国に奪われることになる。宮古島や沖縄の漁師さん達は、中国海軍に怯えながら漁をすることになる。場合によっては李承晩ラインのように「非武装の漁船が銃撃される」といった事が起きるかも。
(3) 日米同盟は破棄・弱体化しても日本の事情をアメリカに突きつける。アメリカ軍の抜けた穴は自衛隊の増強で埋める。
軍事費が10兆20兆といった単位で上がる。シーレーン防衛の為に集団的自衛権の行使が必要になるだろう。
現実的なのは「現状維持」なんだよね。他の選択肢は増税or犠牲になる人間が出ること覚悟しなければ採りえないから。
2009/12/30 17:35 訂正
訂正前:奄美近辺の漁師さん達は
訂正後:宮古島や沖縄の漁師さん達は、
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コメント
国家観なき反米、準備なき反米、自殺行為でしか有りません。
三角関係など元々不倫なもので水平の関係が正常、自立・独立が先、国内だけの独裁など国民の為には成らない。
投稿: 猪 | 2009年12月30日 (水) 09時32分