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2010年4月 4日 (日)

日本政府、中国に治外法権を求める?

日本政府、中国に治外法権を求める?

東京新聞:菅氏『4人死刑厳しい』 中国首相と会談、懸念表明
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2010040302000205.html

北京を訪問中の菅直人副総理兼財務相は三日午前、中国の温家宝首相と会談した。中国政府が日本人四人の死刑を執行すると通告した問題について、菅氏は「麻薬の密輸は懲罰が必要だが、日本の基準からみると、(死刑は)厳しいとの意見を持つ人もいる」などと懸念を表明した。温首相は「処罰は中国の法律に基づいたものだ。(日本国内への麻薬密輸は)何千人もの命を危険にさらす重大な犯罪だ」と理解を求めた。

産経新聞:「執行やめてほしい」 中国の日本人死刑通告で福島氏
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100403/stt1004032135014-n1.htm

 社民党党首の福島瑞穂消費者行政担当相は3日、中国政府が麻薬密輸の罪で日本人4人の死刑を執行すると通告したことについて「非常に懸念を感じている。はっきり言えば、死刑の執行をやめてもらいたい」と強く求めた。遊説先の大阪市内で記者団に述べた。

 福島氏は「日本では麻薬で死刑になることはない。麻薬は重大犯罪だが、死刑は量刑が重すぎるし、問題がある」と指摘した。

「日本の基準からみると、(死刑は)厳しいとの意見を持つ人もいる」

「日本では麻薬で死刑になることはない。麻薬は重大犯罪だが、死刑は量刑が重すぎるし、問題がある」

他にもあるかもしれませんが、菅さんと福島さんの発言を取り上げました。日本で死刑にならない犯罪なんだから中国でも死刑にするなという主張は「中国に日本の支配下に入るように求めるもの」、あるいは治外法権を求めるものです。国家とはルールを強制する力なのですから。

  *        *        *

世界各国には多様なルールがあります。例えば、「魔術にかかわると死刑」とか。

毎日新聞:サウジアラビア:予言は「魔術」と死刑判決 レバノン人男性、巡礼先で
http://mainichi.jp/select/world/news/20100403ddm007030024000c.html

 レバノンの衛星テレビ番組に出演し、視聴者の将来を「予言」していたとして、レバノン人のイスラム教徒の男性が巡礼先のサウジアラビアで「魔術」にかかわった容疑で逮捕され、死刑判決を受けていたことが分かった。



 サウジの法律では殺人や麻薬密輸に加え「魔術」も死刑の対象となる。07年にはエジプト人薬剤師が「魔術」に関与したとして斬首(ざんしゅ)刑になっている

「レバノンの衛星テレビ番組に出演し、視聴者の将来を『予言』していた」

これって、日本で言えば「占い番組で、視聴者からの相談に応じた」ってことでしょうか。もちろん、私はこの番組を見てはいないのですが、字面から想像すると占いと思えます。

日本で占いをやっている人は、サウジアラビアに旅行するときには、注意した方が良いかも知れません。

場合によっては、死刑になっちゃいますから。

  *        *       *

話を、中国で死刑を執行されそうな日本人の問題に戻します。

国によって法律は異なります。日本では合法なものでも、他国でも許されているとは限りません。日本の法律が求める処罰と、他国の法律が求める処罰は異なって当然です。

ですから、死刑判決を受けた日本人が、本当に中国の法律に違反したのであれば「そんな所で、そんな事を、したのがいけない」としか言いようがありません。

この問題で攻めるべきは、裁判の正統性です。

産経新聞:【主張】日本人死刑通告 極刑判決の妥当性に疑問
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100403/trl1004030333000-n1.htm

 それでもなお、中国の司法システムの不透明さは、大きな問題だと指摘せねばならない。

 裁判は初・中級人民法院(地裁)と高級人民法院(高裁)の二審制で、その上に死刑執行などを最終承認する最高人民法院がある。しかし、これらの法廷はすべて、原則として報道機関や一般市民には公開されない。

朝日新聞:「いい加減な裁判でたまらぬ」中国の日本人死刑囚が不満
http://www.asahi.com/international/update/0402/TKY201004010516.html

中国当局が麻薬密輸罪で死刑判決が確定した日本人、赤野光信死刑囚(65)の死刑を執行する方針である問題で、赤野死刑囚が親類など関係者と接見した際に「いい加減な取り調べや裁判で死刑になるのはたまらない」などと不満を語っていたことが、関係者の証言でわかった。赤野死刑囚は覚せい剤を密輸しようとしたことは大筋で認めているが、捜査や公判(二審制)過程に強い不信感を持っているという。

死刑判決を受けた人間が、裁判に満足している事は少ないだろう、だから朝日新聞の記事の内容は当たり前の事を伝えているに過ぎないともいえる。しかし、裁判が非公開であっては、第三者の批判や評価を受ける事が出来ない。結果、裁判自体に不信感を持たれてしまうのだ。

日本政府は「裁判が非公開である(≒人の命を奪うに足りるほど信頼できない)」と攻めるべきだと思う。「中国の法律は尊重する。しかし、日本国民の信頼できる裁判を受ける権利を守りたい。裁判が非公開では信頼する事は難しい」と言うべきだ。

  *        *        *

江戸末期から明治初期にかけて、日本で犯罪を起こした外国人を日本で裁判にかけることが出来ませんでした。それは、国力の差が原因であったと同時に、日本の裁判制度が整っていなかったからでもあります。

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コメント

犯罪を犯した奴が悪い、内政干渉に当たる事が判らないんじゃしょうがない。これが財務大臣ア~~~ア。

投稿: 猪 | 2010年4月 4日 (日) 09時31分

 今更怖がってどうする、ほっとけほっとけ
中国では麻薬は所持だけでも死刑になるなんて、日本人で普通に新聞読んでりゃだれでも知ってること、私も知ってた、それを知らなかったどこかのアホで粗忽者の日本人が、麻薬所持で捕まって、知らなかった死刑はひどい、やめて!と泣いて頼んでも後の祭りだ、あの中共が許すはずはない。まあ日本男児らしく従容として死につくことだ。
 ああ、中共は銃殺だからあっというまに楽に死ねるよ、あっちじゃhappy02年に数千人も死刑にしてるそうだから絞首じゃあまにあわんのさ、ただし使った弾薬の代金は家族に請求書が行くらしい。
 昔からナチスとソ連をはじめ共産国はみんなこうなんだ。
 日本じゃあのばあさん法務大臣が、死刑囚を吊るす度胸もなくてクソの役にも立たんから、ちょうどいいんじゃあないの
 ま、当たり前のことだが、渡る世界は鬼ばかりなのよ

投稿: 蒲池良介 | 2010年4月 4日 (日) 22時46分

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