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2011年1月11日 (火)

希望的観測?

希望的観測?

中日新聞 社説:相次ぐテロ 許されない憎悪の拡散
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2011011102000004.html

欧州でも、昨年末以来テロ計画が相次いで摘発されている。デンマークでは、二〇〇五年にムハンマドの風刺画を掲載してイスラム社会から国際的反発を買った新聞社を狙ったテロ計画が発覚した。辛うじて未然に回避できたが、各国で同種テロが再発する懸念は依然消えていない。

中枢同時テロから十年。一連の事件の動機、背景は一様ではなく、連動していると考えたくないが、憎悪をあおり、利用する意図は共通していよう。

「憎悪をあおり、利用する意図は共通していよう」

テロが起きると、こういった論調が出てくる事がある。いや、大きなテロの時は必ず出てくると言っても良いくらいに出てくる。

私は、憎悪を利用する黒幕がいないとは言わないし、いる場合もあると思う。しかし、この「憎悪をあおり、利用する意図」という言葉に、楽観的に過ぎるのではないかと思う。

この言葉は、どこかに悪いヤツがいて、そいつを倒せば世界は平和になるという世界観を示しているように思えるからだ。そんな悪い企みをする人間さえいなければ、みんな仲良く平和に暮らせる?本当にそうか。人間同士の対立は利益だけじゃなく、日常のほんのちょっとした仕草や癖や習慣が火種になることは良くあることだ。

  *        *        *

米国、フランスなど主要国の大統領選挙が来年に迫っている。政治家が仮にも大衆迎合的政策の誘惑にかられることがあってはならない。憎悪と非寛容の放置がもたらしかねない惨禍は、二度の大戦で学んでいるはずだ。

民族対立や宗教対立を政治の側が利用可能で、利用した場合の結果が悲惨なものになりかねない事には同意する。しかし、テロの背後に「憎悪を煽って利用する企み」を見るのは、楽観的に過ぎるのではないか。

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コメント

奥深いものです。文章で表せるものではないでしょうね・・

投稿: 猪 | 2011年1月11日 (火) 10時08分

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