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2011年2月 1日 (火)

エジプトの混乱に民主主義の難しさを考える

エジプトの混乱に民主主義の難しさを考える

毎日新聞:エジプト:エルバラダイ氏の求心力焦点に 反政府デモ
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20110201k0000m030027000c.html

30日にタハリール広場に姿を見せ参加者に語りかけたエルバラダイ氏について、デモ参加者は、「カリスマ性がない」(ハニー・サイードさん=40歳建設会社経営)▽「デモが始まって6日目に現場に来た。もうすこし早い方がよかった」(マルワ・フセインさん=33歳女性ジャーナリスト)--といった声もある。ほぼ全員が、「今はムバラク政権打倒に集中すべきだ。リーダーは、自分たちの手で、民主的選挙で選びたい」と語った。

「民主的選挙で選びたい」と言うとシンプルなようにも思えますが、これはとても大変難しいことです。

まず確認するべきことは、現職の大統領であるムバラク氏は形式上では選挙を経ていると言うことです。公正な選挙であるとの保証はありませんし、最初は前任者が死亡した時に副大統領であった為に大統領に就任したのですが、その後、「選挙」を経ています。

  *        *        *

問題は、「民主的選挙で選びたい」と言った時に、みんなが(エジプト国民の大多数が)納得する民主的な選挙とはどんな選挙制度で行われるものなのか?どんな人間によって管理され実施される選挙なのか?と言うことです。

それは現行制度に則った選挙なんでしょうか。それとも全く新しい選挙制度なんでしょうか。

いまの選挙制度で、つまりムバラク氏を大統領に選んだ選挙制度(と選挙を管理する人間)で、新しい大統領を選んで、みんなが(国民の大多数が)納得するんでしょうか。

納得しないでしょう。納得するのならムバラク大統領を排除するという行為は、民主的に選ばれた大統領を実力行使で(デモと暴動で)辞任に追い込む非民主的行為であることになりますから。

では、新しい選挙制度をどうやって定め、選挙を管理する組織(日本で言えば選挙管理委員会)をどうやって構築するのでしょうか?

それら決める人間を民主的に選ぶことは不可能です。何故なら民主的な選挙制度は、まだ存在しないから。

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ムバラク大統領が辞任するにせよ、しないにせよ、エジプト国民の大多数が納得する選挙制度と実施する人間への信頼がないかぎりエジプトの民主化はなりませんし、選挙結果に納得しない人間の暴発も防げないでしょう。

そして、それがあるようには見えません。

ムバラク大統領が辞任したならば、エジプトは次の独裁的指導者に引き継がれるか、長期の混乱を経験することになると思います。

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コメント

今日付けの日経BOの記事↓

【田村耕太郎の「経世済民見聞録」】
エジプト革命はアメリカのせい?
おびえるイスラエル、笑いが止まらぬイラン
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_85650_592759_138

ですが、難しい問題ですね。

投稿: シルバーな親父 | 2011年2月 1日 (火) 17時17分

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