« 続:原発事故での死者は何人?~漏洩した放射能は直接的に何人の死者をもたらすか | トップページ | 東電首脳部の責任も追求せよ »

2011年5月26日 (木)

続々:原発事故での死者は何人?~漏洩した放射能は直接的に何人の死者をもたらすか

続々:原発事故での死者は何人?~漏洩した放射能は直接的に何人の死者をもたらすか

よっつめ、放射線被曝量を年間累積するのは無意味ではないか。

内部被曝については判断を留保するが、外部被曝について放射線被曝量を年間累積するのは無意味だと判断している。例によって素人判断だから、信じる信じないは各自の責任で。

何故、放射線被曝量を年間累積するのは無意味だと思うか。それは、放射線は物質ではないからだ。砒素のような体内に蓄積するものは、生涯の摂取量が問題になるだろう。排出される毒物なら、排出される量と摂取する量を比較すべきだ。放射線の場合は、毒物のようにではなく、太陽光や紫外線のように扱うべきではないか。

私達は、毎日のように太陽光を浴びている。それに含まれる紫外線を浴びている。が、それで健康に問題が出ることは殆どない。

では、1年は365日あるが、365日分の紫外線を1日で浴びたらどうなるだろうか。

海水浴に行って日光浴をして、日焼けする、2~3日ヒリヒリして、暫くたって、また行く。それで健康に問題がでることは、まず無い。

では、ひと夏ぶんを一気に浴びたらどうなる。春先や冬の意外と強い紫外線も含めて1年分を一気に浴びたらどうなる。

1日で浴びたらどうなる?

日焼けどころでなく、火傷と言うべき状態になるだろう。

太陽光や紫外線について、年間累積で考えることは健康被害を考える上で無意味だ。

私は、放射線の健康に与える被害は、毒物よりも太陽光や紫外線に似ていると考えるので、年間累積で考えることは無意味、考えるなら、全く別の尺度で考えるべきと思う。

  *       *        *

いつつめ、日本の大部分は安全だ、内部被曝も含めて。

東北地方や関東地方が放射能に汚染され、そこに住んでいる人達がバタバタと死んで行くような事を言う人達がいる。いまは大丈夫でも5年後10年後にはガンになる。政府の言っていることはウソだらけだと。

政府が正直だとは言わないし、そもそも事実を把握しているかも怪しかったりするが、少なくとも日本の大部分は安全だと判断している。

その理由は、外国政府や外国企業の行動だ。

例としてアメリカを考える。他の国も基本的には同じだ。

アメリカは、福島原発の周囲80キロを除いて、立ち入りを禁止していない。アメリカの企業も東京に社員を戻している(日本人の同僚を置いて逃げたので、そうとう気まずいだろうが)。関西に拠点を動かす動きはあるけれども、決して東京を放棄した訳ではない。

これはビジネス優先で社員の健康を無視しているのだろうか。もちろん資本の論理はあるだろうが、アメリカは訴訟社会であることを考えると、資本の論理から考えても「安全である」か少なくとも「危険であるとの情報はないと証明できる」と考えていなければ、社員を東京に戻さないと考える。

将来、自社の社員がガンになって「あのとき、東京に派遣されたからガンになった」と訴えられたらどうする。「安全であった。あなたのガンは別な原因によるもの」とか「危険を示す情報は無かった」と言えなければ、巨額の賠償金を支払うハメになる。

アメリカの企業や政府が、そんなリスクを冒す訳がない。

アメリカ政府は観測機器を持っているし、IBMやGMなどの研究施設を持っている企業ならガイガーカウンターくらい持っている。金融業者は持っていないかも知れないがコンサルタントぐらい雇うだろう。

そういった日本政府のメンツよりも自己の利益を優先するだろう、放射線を観測する能力もあるだろう外国の政府や企業が東京に戻ってきている。

これは東京が安全であること、少なくとも危険であるという情報を掴んでいない事を示している。

東京で普通に暮らして、普通に食べても安全と言ってよい。

  *        *        *

人間には恐怖を欲しがる性質もある。でなければ、遊園地にお化け屋敷がある訳がない。

ただ、2chなどを見ていると、福島の原発事故では、煽って喜んでいる人がいる(お化け屋敷として楽しんでいる人がいる)一方で、本気で怖がっている、怖がる必要のない所まで本気で怖がっている人がいるように見える。特に、そんな人達はお化け屋敷として怖がっている人の言う事を真に受けているように見える。

これは困ったことだ。

BlogRanking (読む価値のある記事だったらクリックお願いします)

2011/05/27 06:05 追記

コメント欄で「原発事故のために、周辺では地震直後の救助が入れていません。そのために亡くなられた方も少なくはないでしょう」と頂いた。同意する。

私はこの一連の記事のタイトルを「原発事故での死者は何人?」としたが、タイトルに従えば、コメント欄で頂いたような事を無視することは出来ないし、今後行われるであろう計画的避難によるストレスで起きることも無視できない。これ以外にもあるだろう。

私は、原発事故による起きた放射性物質漏洩はどの程度の危険なのか。どの程度、怯えるべきなのかという事を書きたかった。危険だ危険だと騒いでいる方々への反発もあった。

その意味でタイトルは「原発事故での死者は何人?」は、書きたかった事、書いたことに対して、相応しくない。「原発事故によって漏洩した放射能は直接的に何人の死者をもたらすか」とするべきであったかもしれない。

タイトルと内容が齟齬を起こしている。

これは率直にお詫びしたい。タイトルに惹かれて読まれた方、すみませんでした。

ただ、最初の記事を書いてから時間が経っているので、元々の題名は残し、後ろに「漏洩した放射能は直接的に何人の死者をもたらすか」を追加することにしたい。

|

« 続:原発事故での死者は何人?~漏洩した放射能は直接的に何人の死者をもたらすか | トップページ | 東電首脳部の責任も追求せよ »

コメント

福島原発の避難所死亡、21人に 病院の入院患者ら
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110318/dst11031807500008-n1.htm

原発事故のために、周辺では地震直後の救助が入れていません。そのために亡くなられた方も少なくはないでしょう。
仙台方面にもボランティアの支援が遅れ、避難所で多くの人が亡くなっています。

多くの方がボランティアで必死に動いたから、現状の死者がこれだけで済んでんだよ。

もっと調べて、自分で動いて、それから書きなよ。

投稿: | 2011年5月27日 (金) 03時43分

コメントありがとうございました。

ご指摘に納得する部分がありましたので、タイトルを修正しました。

投稿: 乱読雑記 | 2011年5月27日 (金) 06時26分

追記した部分もありますので、あわせてお読み下さい。

投稿: 乱読雑記 | 2011年5月27日 (金) 06時50分

実際は海水注入停止せず 「注入継続が何より重要」 第1原発所長が独自判断―【私の論評】ブラックホーク・ダウンの事例は現場の指揮官が意思決定できることの重要性を示している!!

こんにちは。原発の海水注入は、現場の所長の判断で、継続されていたことがわかりました。私は、このような事例をみると、映画「ブラックホーク・ダウン」のモデルともなった「モガディシュの戦闘」を思い出します。この戦闘で、結局ミッションそのものは遂行できたのですが、多数の戦死者・負傷者を出したということで、失敗でした。これは、現場の兵士が現地指揮官と連絡をとり、現地指揮官はアメリカ本国と連絡をとり、命令などを聴いていたため、対処が遅れ、想像以上に死者、負傷者を出してしまったという反省から、その後アメリカ軍の意思決定の方式を変更し、現場指揮官や、現場の兵士の意思決定を重視するようにしました。ミッションそのものは本部で認可するのは、当然のことですが、作戦の遂行そのものは、現地を重視すべきでした。今回の原発での海水注入も同じことです。ドラッカーもいっています、頻々とて類似の問題が発生する場合は、最早、人の問題ではない、システムの問題であり、すみやかにシステムを変更すべきだと主張しています。まさに、その通だと思います。菅さん、いろいろと非難されていますが、これから、どのように対処するかで、菅さんに対する歴史的評価も変わって来ると思います。詳細は、是非私のブログを御覧になってください。

投稿: yutakarlson | 2011年5月27日 (金) 14時06分

初めまして、こんにちは。私も年間被曝量の計算に対して疑問を感じていましたので、同調させて頂きます。

昔、ハワイに出掛けた時、友人が浜辺で丸一日寝込んでしまい、帰国してからもヤケドで数日高熱に犯されていました・・。
裏話ですが、
私の知合いに関西電力の原子力部長から聞いたという、はなしですが。
「福島は捨てたほうが良い」と、仰ってました。

投稿: | 2011年8月26日 (金) 15時42分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/107287/51777210

この記事へのトラックバック一覧です: 続々:原発事故での死者は何人?~漏洩した放射能は直接的に何人の死者をもたらすか:

« 続:原発事故での死者は何人?~漏洩した放射能は直接的に何人の死者をもたらすか | トップページ | 東電首脳部の責任も追求せよ »