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2011年5月17日 (火)

「本当の愛国心」と自分探し

「本当の愛国心」と自分探し

スポニチ:神奈川知事が橋下氏批判 国歌「強制そぐわない」
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/05/17/kiji/K20110517000839460.html

黒岩知事は「君が代、日の丸に敬意を払うということは日本人として当然あるべき」とした上で「強制されて国歌を歌うとか、強制されて日の丸に向き合うというのは本当の愛国の気持ちではない」と指摘した。

黒岩さんを2点ほど批判したい。

ひとつめは、業務命令と思想信条の自由を混同していること。公務員として被雇用者として、指揮命令に従わないという問題をどう考えるかということ。教育委員会が「起立せよ」と指示したときに従わないというのはどうかと言う問題がある。

例えば、役所の受付担当に「お客様には丁寧に対応しましょう」という指示があったとする。その時「人間同士は対等である。私は私の流儀で対応する」と頑張った人間がいたらどうする。「人間に対する態度は、思想信条に基づく表現そのものだ。人生観人間観の自由を尊重して欲しい」と主張されたらどうする。

思想信条の自由は、君が代や日の丸だけで起きるのではない。日の丸や君が代を特別視しないで「業務命令に背く者への対処」として淡々と処分すべきだ。

ふたつめは、「本当の愛国の気持ち」という表現。

私は、権力者から「本当の愛国の気持ち」などという言葉を聞きたくない。恐ろしいから。

橋下知事は、単純に「起立すること」を求めている。悪い言い方をすれば「面の皮一枚」ですむ。それに対して本物のとか「本当の」愛国心と言われると、心の中に踏み込まれてしまっている感じがする。

権力者は、正当な手続きを踏んで「国民に求める『面の皮一枚』はこれだ」と言ってきくれる方が、従うほうとすれば「ああ、起立しとけばいいのね」と安心できる。面の皮一枚の、だた起立しなくない為に、「本当の愛国心」なんて持ち出すと、却って「内心の自由」を侵害するのではないか。

黒岩さんは県知事という権力者の立場にある、そんな方が「日本人として当然あるべき」と言いつつ「本当の愛国心」なんて言うと、「本当の愛国心」ってなんだ?と不安になってしまう。

黒岩さんは、内心の自由について、下々の人間の立場で考えて欲しい。

  *        *       *

「本当の愛国心」を追求することは、「本当の自分」を探す自分探しと同じくらい危険だ。いや、個人で終わらないから、もっと危険かもしれない。

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