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2011年7月 3日 (日)

事故は避けられない

事故は避けられない

毎日新聞:金言:40年前の「予言」=西川恵
http://mainichi.jp/select/opinion/nishikawa/news/20110701ddm003070111000c.html

私は金融危機と震災は同位相の一体のものとして捉えるべきだと考えている。金融危機は金融工学、原発事故は核制御技術と、技術への過信があった。専門家が高度な知識で排他的に効率を追求した点も類似する。その意味で震災は日本人だけのものでなく、世界の人々が共有すべき問題意識をはらんでいる。

科学技術の発展は人類に高密度のエネルギー源をもたらした。蒸気、石油、次に原子力と。そして、どんなに科学技術が発展したとしても、人間が作るものに絶対はない。絶対安全や絶対無害を保証することは不可能なのだ。

科学技術以外のものでも人間の行いに絶対はない。

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人間は効率や大きさを求めるもので、互いに競争もする。原子力に限らず「危険だけど利益も大きい技術」があった時、危険を承知して利益を得た者が優位に立ち世界の主導権を得る。そして、人のやることだから、いつかは事故る。

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これは原発に限らない。金融危機も同じ事が言える。効率を求め、利益を求めた結果の災厄。そして災厄が起きるまでは、利益を出す優秀な企業だった。

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科学技術が発展することは、いろんな意味でのネットワークが強化されることだ。

経済や金融のネットワークは世界を一つの市場にする。リーマンショックのような地球の裏側で起きた事件で日本が混乱させられる。

電力の使用効率を高める為に(節電と利便を両立させるためには効率化が必要)
スマートグリッドのようなものを作り上げたら、日本中の電気機器が(太陽電池のような生産するものも、テレビやパソコンのような消費するものも)1つのネットワークに接続されることになる。事故に強いネットワークを作るは可能だけれど、ひとつのネットワークになっている限り、ひとつのバグやウイルスで大惨事が起きる可能性は否定できない。

つまり、いつかは大事故が起きる。

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科学技術の発展は、人間社会に「(しばらく続く)繁栄と安定と、時々の大惨事」をもたらしたのではないか。

私には「時々の大惨事」は人間が人間である限り避けられないように思われる。

用心しながら、怯えながら使い続ける以外にないのだろう。

原発にせよ、その他の科学技術のもたらした様々なものにせよ。

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