抵抗するな、殴られてろ
抵抗するな、殴られてろ
ITmedia:Twitter・ブログの原発情報監視事業に東京弁護士会が懸念表明 「弊害の方が大きい」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1107/28/news066.html
原子力発電所や放射線に関連したインターネット上の「不正確・不適切」な情報を経済産業省・資源エネルギー庁が監視する事業に対し、東京弁護士会はこのほど、「自由であるべき情報流通に対する過度の干渉にならないか、極めて強い懸念がある」とする声明を発表した。
東京新聞の報道によると、同事業は広告代理店のアサツーディ・ケイが約7000万円で落札・契約した。
6月24日に入札が公告された同事業は「Twitter、ブログなどネット上に掲載される原子力などに関する不正確な情報または不適切な情報を常時モニタリングし、それに対して速やかに正確な情報を提供し、または正確な情報へ導くことで、原子力発電所の事故などに対する風評被害を防止する」のが目的としており、応札する事業者に対し必須のモニタリングの対象としてTwitterを挙げている。
原子力関係の政府機関や企業がメディアやネットを監視したり影響を与えようとすることに対しての批判があります。
言論や集会は自由であるべきですから、批判は正しいように見えます。
しかし、そうでしょうか。
2つばかり書きたいことがあります。
* * *
ひとつめ、「どうすれば良いんだ?」
もし、メディアやネットへ関心を全く払わなかったとしたら、「世論の動向に無関心だ、独善的だ」と非難されるでしょう。
間違った情報が流れているのに訂正しなかったら、「正しい情報を持っているのに啓蒙しないのは無責任だ」と非難されるでしょう。
いったい、どうすれば良いと言うのでしょうか。
* * *
ふたつめ、非難する側に政治的な臭いを感じる。
メディアやネットは闘争の場でもあります。一方の側に不祥事があった時、それを理由にして叩くのは通常の事です。このこと(監視)への非難をそういった文脈で考えると、反原発の方々が原発関係者の口封じを行おうとしているようにも見えます。
つまり、黙って殴られてろと要求している。
* * *
大きな組織、影響力をもった組織が「正しくあること」は大事です。しかし、正しさを追求しているように見えることが、正しいように見える空論だったり単なる利害の対立者だったりすることもあるのでは、と思わされたのでした。
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