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2011年8月10日 (水)

首都圏は概ね安全と判断

首都圏は概ね安全と判断

しんぶん赤旗:首都圏132カ所 市民団体の測定
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-08-09/2011080915_01_1.html

市民団体「放射能防御プロジェクト」が8日、首都圏などの132カ所で土壌の放射能の検査を行った結果を国会内で発表しました。

この活動は市民が5月中旬からインターネットで呼びかけたものです。回収した土を民間の専門検査機関に依頼して精密測定しました。茨城、埼玉、千葉各県や東京都東部地域の植え込みや庭で土壌1キログラム中のセシウム134、セシウム137の合計で500ベクレルから7000ベクレル以上という高濃度の土壌汚染が多数あることが明らかになりました。埼玉県では1万4140ベクレルという地点もありました。

「放射能防御プロジェクト」でググってみるとサイトがりPDFで資料がありました。

放射能防御プロジェクト:首都圏土壌調査の結果
http://www.radiationdefense.jp/investigation/metropolitan

この資料を見ての判断ですが「首都圏は概ね安全」と思います。

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この資料をみて最初の感想は、「お疲れさまでした。本来、このような調査は行政が行うべきですが(予算や人員の問題もあるのでしょうが)、行政じゃなくても民間だろうと市民団体だろうと、調査結果はありがたいです」と「なんでベクレルばっかりでシーベルトでの値がないんだ」でした。

ありがたいと思ったのは、とにかく調査をして現状を把握すべきと思うから。現状が判らなければ、個人個人の判断なんて出来ません。現状把握は、自己責任以前の問題、リスクを許容するしないと判断する前提条件ですからね。

そして、シーベルトでの値が欲しいのはベクレルで言われても判らないから。特にキログラムあたり何ベクレルと言われても、放射線量が判らないと何とも言いようがありません。高密度であっても極微量であれば無視できるし、そこらじゅうにあるとなると浴びる放射線量は増えるでしょうし。

採取場所から○○センチ離れた場所で○○シーベルト、○○メートルだと○○シーベルトとか知りたいのです。どれくらい近づかないように用心するべきなのか知りたいのですから。

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さて、私はこの資料を見て「首都圏は概ね安全」と判断しました。もっとも、私は何度か書いたように低レベル(年間累積で数十ミリシーベルト程度)の被爆は問題ないだろうと思っていますから、そのおつもりで。

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まず、私の偏見かも知れませんが、こういった市民団体は政府よりも危険側に傾いた判断をするものです。危険だと思わなければ時間と金をかけて調査なんてしないでしょうし。

さて「危険側に傾いた判断をする」人達がベクレルだけを計って満足するとは思えません。必ず放射線量も計っていると思います。もし、危険な程の(そして、その基準は私よりも厳しい)放射線量が計測されたら、必ず問題視し公表するでしょう。

しかし、彼等は放射線量について言及していない。これは危険な程の放射線量が検出されなかったのだと解釈しても良いと私は判断します。

また、PDFの資料には検査地点についてのコメントがありますが、高い値が出た場所は「植え込み」などの雨水が溜まりやすい場所や流れ込み場所です。これは予想された事です。予想外の場所から予想外に高い値が出ている印象はありません(一ヶ所「校庭」とあるのが気になります。どんな地形でどんな場所なのでしょうか)。

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以上のような事から、私は「ひどい被曝をしてしまう場所は存在しないようだ」「植え込みや雨樋や側溝のような雨水が溜まる流れ込む場所には注意。しかし、ベッタリ近づいて長時間いるような事が無ければ大丈夫」と判断しています。

つまり、植え込みや側溝の泥や土にはちょっとだけ注意して、体や服についたら洗う。食べたりしない。と言う程度でそれなりに安全でしょう。

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しかし、行政はせっせと計測して公表すべきです。そして計測した皆さん、ありがとうございました。

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コメント

甘いですね。水俣病の経験はすっかり御忘れのようですね。

>私はこの資料を見て「首都圏は概ね安全」と判断しました。

投稿: 匿名 | 2011年8月17日 (水) 13時49分

匿名さん、こんにちは

> 甘いですね。水俣病の経験はすっかり御忘れのようですね。

未知の危険が存在する可能性は認めます。しかし、それは、あくまでも未知の存在なんですよね。未知の危険が存在することは認めつつ、支払うコストも考えて判断しなくちゃいけません。

未知のものも含めて危険をゼロにしようと思ったら呼吸も出来なくなります(あなたが次に吸う空気に突然変異で産まれた致死性の細菌がいないという保証はありません)。

自分自身のアンテナを広げて精一杯判断するしかありません。水俣病やその他の公害を忘れてはなりませんが、現在の首都圏の汚染レベルで危険だと騒ぐのはマイナスの方が大きいと思います。

私は「首都圏はそこそこ安全で、生活し仕事をする事が出来る」と判断しています。

投稿: 乱読雑記 | 2011年8月17日 (水) 22時44分

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