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2011年9月16日 (金)

生活保護雑感

生活保護雑感

NHK:生活保護 3兆円の衝撃
http://www.nhk.or.jp/special/onair/110916.html

凄まじい勢いで増え続ける生活保護受給者。今年4月末の受給者は、全国で202万人を突破。世帯数で見ると146万世帯を超え、終戦直後の混乱期を上回り過去最多となった。給付額は3兆4千億円に達しようとしている。急増の背景には、リーマンショックを受け、2010年春に厚生労働省が65歳以下の現役世代への生活保護支給を認めるよう全国の自治体に促したことがある。

NHKの番組を見た雑感。

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生活保護のような「働かなくても得られる収入」でかつかつの生活をしていると意欲を失ってしまうだろう。自分だってきっとそうだ。生活保護はセーフティーネットであると同時に、蟻地獄のような罠でもある。

いまの生活保護の制度には問題がある。

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この番組ではベーシックインカムについては語られなかったが、生活保護に似たもの(似て非なるもの?)にベーシックインカムがある。

ベーシックインカムについて私は判断をしかねている。最低限の収入が保証された安心感は素晴らしいと思うが、生活保護と同じ様な罠がある。一方で、人間は働きたい何かを作りたい成したいという欲求をもってもいる。文化は暇人のものだと言うと極端だが、生活に汲々としているばかりでは文化は産まれない。

ベーシックインカムはとんでもなく堕落した社会を生むかもしれないし、とんでもない文化を生むかもしれない。

どちらになるだろうか。

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生活保護費を巡る貧困ビジネス、あるいは受給者自身が不正行為によって収入を得てたりする。

カネや利権のあるところビジネスあり。生活保護は色んな人間に喰い物にされている。

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行政の現場では生活保護費を減らそうと様々な取り組みをしている。受給資格の審査を厳しくしたり。

そんなことをしたら、本当に弱い人間は(本当に援助が必要な人間は)受け取れなくなってしまう。一方で審査を甘くすると不正受給が増えてしまう。不正な受給が増えたら、生活保護自体への風当たりが強くなって制度そのものの存続に関わるかもしれない。

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番組中でNPOの方が行政とは違った方向性で生活保護受給者に関わっている。立派であると同時に贅沢な感じがした。行政は全てあらゆる受給者を相手にしなければならないが、私的な存在であるNPOは援助する相手を選べる。NPOが良い援助をしているように見えても、それは援助する相手を選択しているからこそ出来ることではないかと思ってしまう。

公立小学校と私立の小学校のような差だろうか。

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番組中でデモ隊が「生活を財源で語るなぁ~」と叫んで行進していた。バカじゃなかろうか。先立つものが無いとどうなるか良く知っているハズの方々が、なんてことを言うのだろうか。

「財源で語るな」じゃなくて正直に「老人に年金を出すお金があるなら、オレらにくれ」とか「子供にお金をかけないでオレらにくれ」と言ってくれ。

政府は無限のお財布を持っている訳じゃない。何処かに出せば何処かが減るんだ。

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生活保護制度は限界に来ている。支払う側に不満がたまり、受ける側も幸せになっていない。

不正を避ける為の現物支給化(あるいは特定用途にのみ使えるチケット化)と行政が強制的な仕事を用意すること(受給者の能力がまちまちなので難しいだろうが)は一つのアイデアではある。

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私達は有限の存在だ。いろんな制約の中で解決策を探っていくしかない。

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