« マスコミの技量不足 | トップページ | 野田さんもここまで? »

2011年11月 7日 (月)

混合診療の全面解禁は国民皆保険制度の崩壊を招くか?

混合診療の全面解禁は国民皆保険制度の崩壊を招くか?

ニコニコニュース:<TPP>「混合診療」議論の可能性 民主慎重派が不満
http://news.nicovideo.jp/watch/nw141837

民主党の経済連携プロジェクトチーム(PT)は7日の役員会で、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の交渉参加問題に関し、8日の役員会で政府への提言案を作成し、9日の総会に示す方針を決めた。ただ、役員会に先立って開かれた7日のPTの総会では、保険診療と保険外診療を併用する「混合診療」の全面解禁がTPPで取り上げられる可能性を政府側が初めて認め、「国民皆保険制度の崩壊」を懸念する慎重派の抵抗が一層強まりそうだ。

仮に混合診療を全面解禁したとしたら国民皆保険制度の崩壊を招くだろうか。

それは「国民皆保険制度」という言葉で何を意味しているかによる。

現在の国民健康保険や健康保険組合が維持できれば「国民皆保険制度」であるなら、国民皆保険制度を守ることにさほどの影響はないだろう。ベースとなる部分をこれらの健康保険がカバーしそれ以上の部分を保険外診療で行うだけだから。

ベースの部分の収支に大きな影響が出るとは思えない。

だが「国民皆保険制度」という言葉で、国民の大部分が同じ程度の医療を受けることを意味したら話は違ってくる。

既存のベース部分(国民健康保険など)に加えられる部分は各個人や各家庭の経済状況や考え方によって全く異なるだろうからだ。

   *        *        *

現在の制度では、自由診療を受けるためには保険診療を諦める事になり、大きな費用が突然発生する。

つまり、自由診療にするためには「覚悟、あるいは金持ちであること」が要求される。

ここに壁がある為に、みんないっしょの医療になる。

もし仮に、混合診療を全面解禁したら、この壁が無くなってしまう。ちょっとお金を払えるからちょっと良い医療。ちょっと自分の意見と違うからちょっと費用を出して、その部分を取り替える。こういった事が可能になる。

ちょっとの経済的格差や思想信条の差が医療に反映してしまう。

いままでは「よっぽどの金持ち」か「中流・庶民・貧乏人」の2つの格差だったものが、細かく格差が出るようになる。

   *        *        *

人間、田園調布の金持ちがどんな病院でどんな医療を受けていても気にならないし、そもそも気がつかないが、おとなりの家が行っている病院と受けている医療は気になるし判ってしまうものだ。

これは平等である、同じであるという感覚を壊すだろう。

「国民皆保険制度」に、国民の多くが平等・同じであるという感覚を持つことを求めるなら、混合診療を全面解禁は国民皆保険制度の崩壊を招くと言ってよいだろう。

   *        *        *

私は、混合診療の全面解禁は格差の顕在化を招き、社会の雰囲気を悪くすると思うので、混合診療の全面解禁には反対する。

BlogRanking (読む価値のある記事だったらクリックお願いします)

|

« マスコミの技量不足 | トップページ | 野田さんもここまで? »

コメント

混合診療反対なのにTPP賛成なのはおかしい。

投稿: | 2011年11月 8日 (火) 06時02分


交渉参加とアメリカの出す条件をそのまま飲むとうのは別と思っているのですが。

交渉に参加したら、アメリカのいいようにやられる程度の日本なら「年次改革要望書」でもいいようにやられて終わりだから、たいして結果は変わりませんよ。

投稿: 乱読雑記 | 2011年11月 8日 (火) 06時43分

>交渉参加とアメリカの出す条件をそのまま飲むとうのは別と思っているのですが。
 調べれば分かりますが、事実上交渉の余地は無くなっています。

>「年次改革要望書」でもいいようにやられて終わりだから、
 「年次改革要望書」は単に政府間の努力目標に過ぎず、TPPのような協定とはまるで性質が異なります。それに「年次改革要望書」は、鳩山政権で廃止されています。だからアメリカはTPPを捩じ込んできたのでしょうが。

投稿: op | 2011年11月 9日 (水) 15時04分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/107287/53189939

この記事へのトラックバック一覧です: 混合診療の全面解禁は国民皆保険制度の崩壊を招くか?:

« マスコミの技量不足 | トップページ | 野田さんもここまで? »