同じ嘘に2度騙されてはいけない
同じ嘘に2度騙されてはいけない
読売新聞:「国民生活党」「新政党」案浮上…小沢新党名称
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120704-OYT1T00217.htm
小沢氏とともに離党届を出した山岡賢次、鈴木克昌両衆院議員ら小沢グループ幹部約10人は3日、国会内に集まり、小沢氏の新党党首就任を確認したほか、新党の綱領や政策などを検討する「世話人会議」を設置することも決めた。
政策の基軸には「反増税」「脱原発」のほか、「地域主権改革」などを掲げる方向で調整が進んでいる。
いまが増税のタイミングかどうかは私には判断出来ないけれど、「反増税」「脱原発」も無理な目標だ。日本はいつか借金を返さなければならないし、原発抜きで電力や経済を維持できるとも思えない。
憲法九条(護憲・非武装中立)ほどの無理は見えていないけれど、実現の可能性が見えていないという点では同じだ。
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小沢新党が「反増税」「脱原発」などの耳に心地よい言葉で選挙を戦おうとすることは、良いか悪いか。
民主主義の社会では選挙や投票で物事を決める。選挙に勝てるような内容のことを言うのは間違いではない。問題は、耳に心地よい言葉に騙される選挙民、あるいはマニフェストや政策の無理な点を指摘しないマスコミや有識者にある。
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「反増税」「脱原発」も「地域主権改革」も、それだけ考えたら悪くないかもしれない。しかし、強引に実現したらどうなるだろうか。
日本政府は様々な支払いが出来なくなって、警察や消防、ゴミ収集などが出来なくなってしまうかもしてない。電力不足で工場閉鎖が頻発するかもし、そして失業者が大量に出てしまうかも知れない。地域で様々な取り組みを行うのは良いけれど、政策の多様化は結果の多様化、つまり成功した自治体と失敗した自治体をもたらす。失敗した自治体のケツはだれが拭くのか。
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小沢新党は民主党がやろうとして失敗したこと、出来なかったことを、もういちどやろうとするものだ。
あの夢をもういちど、と言われてもういちど騙されてはいけない。一度目の嘘に騙されるのは、嘘を吐いたほうが悪いかもしれない。しかし、同じ嘘に二度も騙されるのは、騙される方が悪い(愚か)なのだから。
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