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2013年9月 4日 (水)

法律による保護の否定

法律による保護の否定

日本経済新聞:婚外子相続差別は「違憲」 最高裁決定、民法改正へ
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG04041_U3A900C1MM8000/?dg=1

大法廷は決定理由で、日本社会に法律婚制度が定着していることを認めながらも、家族の形態が多様化し国民の意識も変化していると指摘。「父母が婚姻関係になかったという、子にとって選択の余地がない理由で不利益を及ぼすことは許されないという考えが確立されている」と判断した。

そのうえで「嫡出子と婚外子の相続分を区別する合理的根拠は失われている」とし、遅くとも今回の事案が発生した01年7月には規定は違憲となっていたと結論づけた。

私には子供が2人いるが2人とも婚内子(という言い方があるかどうかは知らないが)だ。つまり、この法律が改正さ入れようがされまいが私達には影響はない。

影響がある場合は、結婚した相手とも結婚していない相手とも子供がある場合だ。

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この判決で影響を受ける場合はどんな場合だろうか。

結婚している相手と結婚していない相手の両方に子供をなす場合だ。結婚や家族の形態の多様化というけれども、家族の多様化を望む人達は、そういったケースを望ましいケースのひとつと思うのだろうか。

夫婦別姓や法律婚の否定とは全く違ったケースのように思える。これをリベラルというか人間の自由を認める決定と思うなら、法律による保護の否定と弱肉強食社会の歓迎と言わざるを得ない。

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話は全く違うが、民主国家は「生まれによる差別」の上に立っていることを指摘しておきたい。

「子にとって選択の余地がない理由で不利益を及ぼすことは許されない」

日本国籍を持つ人間を親に持つか、それとも中国国籍か韓国国籍かアメリカ国籍かそれとも別な国の国籍か、子供は親の国籍を選択することなんて出来ない。子供にとって親の国籍は選択の余地のないことだ。

しかし、日本は親が日本国籍を持っているという理由で、子供にとって選択の余地のないことを理由にして国籍を与えたり与えなかったりしている。そして言うまでもなく国籍は政治的権利と直接に結びつく。そして民主国家の全てが同じような(条件は多少違うかもしれないが)生まれによって国籍と政治的権利を与えたり与えなかったりしている。

生まれによる政治的権利の差。

これを差別と言わずして何と言うか。

最高裁は日本のものだから、そして、このニュースを見聞きする人間の大半は日本国籍を持っているから、生まれによる政治的権利の差別は意識されない。けれども、民主国家の根幹に差別があることは忘れない方が良い。

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話を婚外子の権利に戻す。

婚外子の権利を保護することは法律婚の保護を弱体化させる。法律によっての保護を頼りにしている人間にとって、つまり自分で戦う能力の少ない弱者にとって、法律による保護を失うということはどういうことだろうか。

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リベラルや自由主義は弱肉強食社会をもたらす。保守的な社会は保守的な慣習に従っている人間を保護をする。

行き過ぎたリベラルや自由主義は平凡な人間の手には余るのではないか。

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コメント

正妻の財産は、だんながつくった婚外子も、貰えるのか?
婚外子にも母親はいるから、正妻の財産は、婚内子だけにいくだろう。
そうでなければ、婚外子は両方の母親から財産を受継ぐことになる。

父親の財産だけ、婚外子、婚内子に平等に分配されるならば、財産を大方妻名義(女性名義)にしておけば、婚外子にいかない。
明治以来、財産は稼いでくる人のもの(夫のもの)、長男(男性名義)という慣習があったが、結婚してからの財産は夫婦共同作業とみなされるから、夫の稼ぎを妻名義で貯金できる。
また、子孫代々、土地屋敷財産を相続させていきたかったら、これからは、長女(女性名義)にすれば良い。

婚外子に平等に相続権があることで、「結婚」という制度が崩れると心配する向きもあるが、それは先祖伝来の土地屋敷財産が婚外子にいく不満を元としているのだから、その元を絶てば良い。
つまりこれからは、女性が財産を受継ぐようにすれば良い。
それは、女系を意味する。

女系がスタンダードになれば、なんとなく代表は男子という気風は崩れ、女性が代表になるだろう。
女性管理職や社長も増えるだろう。

投稿: a | 2013年9月 5日 (木) 06時56分

aさん、面白い意見ですけど、女性が〜は、私は何かイヤwです。
お金を握ることまでは有りとしても、
女性が実権を握る社会は、私的にはあり得ないです。
失うものが大きすぎる気がするんですよ。
女系社会そのものが、今まであり得なかったようですし。
それに男系の系譜が日本文化の基本ですから、
当然、イエの解体、文化の断絶を招きます。

現在、男女参画社会絶賛推進中なので今更ですが、
更なる女性の社会進出が決定事項であるのなら、
せめて出来る限り緩やかに、摩擦を最小限にすすめていただきたい。
国内全体で考えながら、問題を一つ一つクリアしていってほしい。
私は女性として、そう願っています。

投稿: ohsui | 2013年9月 8日 (日) 02時50分

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