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2014年1月14日 (火)

シビアさが足りない原発事故での避難計画

シビアさが足りない原発事故での避難計画

毎日新聞:原発30キロ圏:避難に最長6日…渋滞激化で 民間試算
http://mainichi.jp/select/news/20140114k0000m040095000c.html

国内の全原発で、30キロ圏内の住民全員が避難するには少なくとも半日以上かかるとする試算を、民間団体「環境経済研究所」(東京都、上岡直見(かみおかなおみ)代表)がまとめた。地震との複合災害の影響などで避難路が国道のみに限られる場合、避難完了までに東海第2原発で5日半、浜岡原発で6日近くかかる。全原発を対象にした分析は初めてという。外部に放射性物質が放出されるような事故時に、すべての住民が被ばくを避けられる時間内に避難し終えることが不可能に近い実態が浮かんだ。

この記事もそうですが、原発事故が起きた何人の死者が出るかについて書いてありません。事故や災害について語るときに人命について述べないのはシビアさが足りません。

原発推進派は、事故が起きたときの被害を、つまり何人の死者が出るかについて述べないのは誠実ではありません。

反原発派も、死者数の予測を述べないのでは、死者数が少なすぎで都合が悪いのではと思われてしまいます。

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福島原発事故では漏洩した放射能による死者はありませんでした。避難指示の混乱があって放射能の低い処から高い処へ移動したりしているにもかかわらず、です。

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私は、避難が出来ないとしても数人~数十人の死者にとどまると思います。素人考えですが、福島原発事故で漏洩した放射能によって死者が出ていないこと、またLNTモデルで計算したとして、日本全国に放射性物質がばらまかれたとしても、死者数は低いことを考えると、最悪のケースでも数人~数十人の死者なのではと思います。

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「地震との複合災害の影響などで避難路が国道のみに限られる場合、避難完了までに東海第2原発で5日半、浜岡原発で6日近くかかる」

福島原発事故は東日本大震災の津波によって引き起こされました。東日本大震災では一万人を越える死者・行方不明者が出ています。避難路が「国道のみに限られる」などといった大災害では同じように数千人から数万人の死者が出ていることでしょう。

そこに数人~数十人の死者が加わることになる。これが私の(素人の)予想です。

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多くの防災では死者数を予測し、それを少なくするための対策が検討されます。例えば、現状では1万人の死者が出るが対策を行うことで4千人に減らせるとか。

原発事故では最初の段階での数字がありません。

死者数の予測をしない(あるいは報道しない)のはシビアさに欠けるというか真剣さに欠けるように思われてなりません。

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まぁ、もっとも、トヨタやホンダのような大手自動車会社も「我が社が生産する自動車による事故で、何人の死者が出ています。来年は何人の死者がでるでしょう」なんてことは言わないのですが(それでも反原発派が死者数について述べないのはおかしい、「不都合な真実」があるのでは、と思いますけれど)。

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