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2014年6月 6日 (金)

紙一枚で

紙一枚で

中日新聞:中日春秋
http://www.chunichi.co.jp/article/column/syunju/CK2014060502000102.html

次女の一歳の誕生日。お祝いに今日はどこかで食事でもしようかと、夫が娘を抱き上げたときに、来客を告げるベルが鳴った。それは、夫への召集令状、赤紙の配達だった

紙一枚で戦地に送られた夫は、紙一枚になって戻ってきた。届けられた白木の箱には「小池正治 英霊」と書かれた紙が入っていただけだった。先日九十八歳で逝去した小池千枝さんの戦後は、そうして始まった

「紙一枚で戦地に送られた」とか「赤紙一枚で」と言う言い方がある。このような言葉を聞くと思うことがある。その紙一枚の後ろにどれだけのものがあるのだろうか、それを判っているのだろうかと。

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記憶で書いて申し訳ないが、赤紙を出す側の苦悩や苦労についての報道を見たことがある。実際、公平に出すようにしなければならないというプレッシャーもあっただろうし、そして「公平な手段」で選んだ相手が顔見知りという場合もあったそうだ。赤紙を出すのは地方の事務所だから出される側との距離は短い。場合によったら顔見知りを生命の危険がある場所に送る決断をしなければならない。それは苦労と苦悩に満ちていただろう。

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「紙一枚」といっても、その裏側に様々なものがある。

私の子供達は数年前に大学受験をした。幸い合格したが、合格通知は「紙一枚」だった。しかし、その紙一枚を獲得するために子供達は大変な苦労をした。出す側も公平に選抜するように苦労をしたことだろう。

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働いている人間なら発注書や納品書は「紙一枚」だけれど、その「紙一枚」を獲得する為に多くの人間の苦悩と苦労があることを想像できるだろう。

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赤紙一枚で、という言い方はプロパガンダだ。キャッチコピーとしても優れていると思う。

何が言いたいかというと、キャッチコピーをキャッチコピーとして楽しむのは良いけれど、キャッチコピーを真実だと信じて行動したらバカを見るということ。それは商売の世界でも政治の世界でも変わらない。

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コメント

ごもっとも。

投稿: b | 2014年6月 6日 (金) 08時55分

TVばかり見ていると、世の中にはAKBとエクザイルとジャニしか存在しないもんだと信じてしまう。
TVに出て来ないモノは、そもそもこの世に存在してない、みたいなw アナ雪現象というのもそう。

とにかく、明けても暮れてもアナ雪しかやってないので、まるでアナ雪が人気で、流行っているみたいな印象を受けるんだが、実際には「洗脳」でしかない。

投稿: teru | 2014年6月 6日 (金) 17時58分

紙一枚になって戻っこられた犠牲の上に今の繁栄がある。
決して自分たちの努力だけで繁栄を手に入れたと思っていません。
だから、感謝の気持ちとして遺族に恩給を払い、靖国に感謝の気持ちを伝えにお参りする。

次女とおっしゃるのだから長女もおられるのだろう。
長男もいるかもしれない。
それらの子供たちが育てられるように日本という国を守り切ってくださったのは、紙一枚になって戻ってきた自分の夫だとは、思わないのだろうか。
夫への感謝は、無いのだろうか。

投稿: a | 2014年6月 7日 (土) 10時22分

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