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2014年9月23日 (火)

苗字は必要なのか?

苗字は必要なのか?

NHK:視点・論点 「墓と家族の社会学」
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/197675.html#more

跡継ぎがいらない桜葬ですが、その申込者をみると、私が2012年に実施した「桜葬に関する会員意識調査」では、子どもが「いない」人はたったの24%、「いる」人の方が76%と多く、そのうち「男子がいる」と答えた人は48%でした。子どもがいても、男子がいても、跡継ぎを必要としない墓を買う人々の存在から、墓の継承制がもう制度疲労を起こし、現代人に適合しなくなっている状態が浮かび上がってきました。男子がいるケースでは、中高年で未婚であったり、子どもがいなかったり、障がいがあったり、海外暮らし、親より先に亡くなる、妻方の墓守りになってしまった、など様々な理由がありました。

制度は人が作ったもので現実は(人の営みではあるけれども)自然発生的なものだ。例えば「性別」、我々は性別と言えば「男」「女」を思い浮かべてる。様々な書類にも「男」「女」としかない。しかし、現実には「男」「女」におさまりきらない人がいるのも事実だ。また、日本では成人年齢は20歳だけれど、なぜ21でないのか答えはない。もっと極端なことを言えば20年と1日ではない理由を言うことはできないだろう。せいぜい「便利だから」「切りがよいから」程度だ。

もちろん15歳とか35歳などであば、人間の成長段階などなどと言った話は出来る。

つまり、様々な制度は現実から導かれるもので、現実に大きなところでは適合しているけれど、ズレもある。そして現実は変化してゆくから、制度も変わる。変われなかったり変わっても追いつけなかったりする場合もあるけれど。

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家族・子供を産むこと(子供の立場では、親から生まれること)は現実だけれど、「家」は制度だ。そして死や死者を弔いたいと思う気持ちは現実だけれど弔い方や墓は制度だ。

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先祖伝来の田畑や家業のようなものがあれば、「家」制度は現実とあまり矛盾しないし、家の墓というものとも矛盾しないだろう。しかし、現代は大部分が勤め人で子孫に継がせる田畑や家業を持っている人間は極小数にすぎない。大多数の人間にとって、稼ぎや仕事は一代限りのもので、自分の仕事を子供に継がせることなんて考えてもいない。

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となると、現代において「家」というのは経済や仕事に支えられているのではなく気持ちに支えられているにすぎない。気持ちが大事じゃないと言うつもりはないけれど、経済や仕事に支えられたり制約された場合より弱くなってしまうのは(継承や維持が難しくなってしまうのは)しかたがないことだろう。

そして「家」に支えられた「○○家の墓」が維持できなくなってくるのは当然の帰結であるように思う。

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ところで、夫婦別姓ということを主張する方々がいる。男女が引かれ合うことは現実だけれど結婚は制度だし苗字があることも、どちらかの苗字に合わせることも制度だ。家族をささえる様々なものが変化したら制度も変わっていかなくちゃならない。だから苗字のありかたが変わっても不思議は無い。

でも、私は夫婦別姓には反対だ。家族というもののシンボルとして有効に働いていると思うから。

もし結婚(あるいは男女が引かれ合うこと)や子供と苗字の問題を関係づけるなら、そして「家」をささえる現実が弱くなっていることを無視しないなら、夫婦別姓ではなくて「そもそも苗字は必要なのか?」とか「結婚を機に新しい苗字を作ることを認めるべきではないか」という問題提起をするべきなのではないかと思う。

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様々なものが一代限りであるならば、苗字も墓も一代限りで良いのではないか。

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コメント

俳優では、れっきとした親子が芸名において異なる姓を有していると言う事が良くありますが、歌舞伎のようなストレートな世襲で成り立っている訳ではなく、肝心の仕事も個々でこなしている以上は、一代限りと言う事になりますな。

投稿: | 2014年9月23日 (火) 22時57分

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