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2015年4月26日 (日)

目先の「かわいそう」で動いても

目先の「かわいそう」で動いても

中日新聞 社説:地中海密航転覆 人道的対応を最優先に
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2015042502000100.html

リビア沖の地中海でイタリアを目指していた密航船が転覆、多数の移民らが犠牲になった。移民増加の背景には中東やアフリカの政情不安や治安悪化がある。移民への人道的対応を最優先したい。



転覆した密航船に乗っていた移民らの国籍は、エリトリア、シリア、ソマリア、シエラレオネ、マリなどとみられる。内戦状態や紛争で政情が不安定で、貧困に苦しんでいる。

これらの国々の状況をすぐに好転させるのは困難だ。

2つばかり書く。

ひとつめ、知恵がなければ、人道的対応が次の悲劇の種となるということ。

目の前で人が死ぬ。ほっとけないと思うのは人間として当然のことだ。でも、どうやって助けるか、あるいは助けないか、助ける範囲はどこまでか。こういったことに十分に知恵を働かせないと、次の悲劇の原因を作ってしまう。単純に救助すれば、救助されることを当てにして密航船は増えるし、場合によっては、救助される事を前提とした危険な(沈没前提の)船で渡ろうとするかもしれない。つまり、へたに救助したら事故は増える、より多くの人が死ぬことになる。

そして移民が増えると、特に経済的に困窮している場合、移民と元からの住民との間に軋轢が生じやすい。今回の場合は、さらに異民族・異文化なので、軋轢が生じやすい。社会に反移民・民族対立の雰囲気が満ちることになりかねない。これは次の悲劇の種になり得る。

下手に助けると、次の悲劇の種となりなかねない。

  *        *        *

ふたつめ、悲劇の根を断つことの困難さだ。

密航者の出身国は「内戦状態や紛争で政情が不安定で、貧困に苦しんでいる」。こういった国々を助けること、単なる経済援助ではダメで、現地の文化を変化させるような方法で介入しなければならないが、どんな文化が彼らに合うのか判らなし、文化の押し付け、文化侵略になってしまう。

自由や人権、多文化主義と文化侵略は矛盾するが、これはどうするのだろうか。

  *        *        *

表面的なものだけ見て騒いでも幸せはやってこない。

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