「呪殺」は失敗デモ
「呪殺」は失敗デモ
ニコニコニュース:はためく「呪殺」の幟、響く読経、僧侶は躍り、末井昭さんがサックスを吹く! 45年ぶり再結成「呪殺祈祷僧団」の祈祷会に行ってみた
http://news.nicovideo.jp/watch/nw1766268?news_ref=top_latest
また、上杉さんの友人でもあり、呪殺祈祷では太鼓に合わせてサックスを吹いていた編集者・エッセイストの末井昭さんは、
「通常のデモだけじゃなく、このように少し変わった形でアピールした方が、見る人もギクッっとする。JKS47という略称とか、ちょっとキャッチーでお茶目な部分もあるけど、本物のお坊さんがやっているから、全部が全部ふざけているわけじゃない。その塩梅が絶妙だと思う」
と語った。
本気で「呪殺」しようとしているなら、私はコメント出来ません。コメントすべきはきちんと仏教を学んだ僧侶だと思いますから。仏教の教義的に「呪殺」することが許されるかどうか自分には判りませんし。
* * *
デモやパフォーマンスとして考えたらどうでしょうか。
パフォーマンスとして考えたら注目を集めますしインパクトもありますから成功と言えるでしょう。しかし、デモとして考えたら失敗と思います。
デモは、ある問題を社会に訴えかけて、自分達の望む方向に社会を動かそうとするものです。その問題が知られていないのであれば、反発されかねない派手なパフォーマンスでインパクトを与えることも必要でしょう。もう既にその問題が広く知られているのであれば、自分達の主張の内容、主張の正しさを訴える必要があります。
引用が前後しますが、呪殺の対象を引用します。
会場で配られたビラのなかには、「戦争法案廃案」「安部政権退陣」「原発再稼働阻止」「売国奴に死者の裁きを」などといった言葉がみられる。と、なるとやはり「呪殺」の対象は現政権にあるのだろうか......。
これらの問題は(「売国奴」は知りませんが)既に広く知られています。反発覚悟でインパクトのある方法をとるべき状況ではありません。説得力のある方法で訴えかけるべき状況です。
「呪殺」するなんて方法で説得できるのでしょうか、賛同者が増えるのでしょうか。私にはそうは思えません。故にデモとしては失敗と思います。
売名行為であれば成功なのかもしれませんけれど。
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