« 憲法96条の問題点 | トップページ | ケッ »

2016年2月 2日 (火)

最悪の選択

最悪の選択

共同通信:独首相「内戦終われば帰国を」 難民に異例の発言
http://this.kiji.is/66200790051161590?c=39546741839462401

ドイツのメルケル首相は30日、過激派組織「イスラム国」(IS)との戦いが続くシリアとイラクから流入した難民らについて、内戦終結後は帰国すべきだとの考えを示した。難民受け入れに寛容な姿勢を取ってきたメルケル氏が将来的な帰国に言及するのは異例。地元メディアが伝えた。

忠誠心や帰属意識を高める方法のひとつに「死ぬまで面倒をみる」がある。いわば終身雇用だ。いや、場合によっては死後の面倒もみる。例えば、教会や寺院や神社などの祈りを捧げる場所で言及したりする。また他に行き場などない状況も帰属意識を高める。

  *       *       *

日本の高度成長期、日本の企業が終身雇用で、働く人々も定年まで働ける、定年後も(再雇用などで)会社と関係をもっていたころのサラリーマンの会社に対する忠誠心と、現在の非正規が多く正社員であってもリストラされるかもと怯えている状況のサラリーマンの会社に対する忠誠心、どちらが大きいだろうか。

また、「死ぬまでここにいる」と思う場合と、「そのうち出てゆく」と思う場合、どちらが帰属意識や忠誠心や覚悟を持つだろうか。

受け入れ側の人々も「あの人々は、ずっとここで暮らす」と思う場合と「そのうち出てゆく人間だ」と思う場合、どちらがその人々を仲間と思うだろうか。

  *       *       *

難民らについて、「内戦終結後は帰国すべきだ」と言ってしまっては、難民はドイツに帰属意識を持たないだろうし忠誠心も持たないだろう。地元の人々と仲良くしようすら思わないかもしれない。

  *       *       *

メルケル首相の立場も理解できなくはない。ドイツの世論が難民に厳しくなっていることは報道されているし、ドイツ国民に対して「しばらくの間だから我慢してくれ」と言いたいのも理解できる。しかし、この発言は、難民のドイツ社会への融合や融和を阻害する。

しかも内戦の終結時期なんて判らないし、ドイツが内戦終結に対して出来ること多くないし、責任もないし、約束も出来ない。

  *       *       *

内戦が終わったら帰国する、帰国させる。これは難民を中途半端な立場に追いやる言葉だ。メルケル首相は最悪の選択をしたのではないだろうか。

BlogRanking (読む価値のある記事だったらクリックお願いします)

|

« 憲法96条の問題点 | トップページ | ケッ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/107287/63157196

この記事へのトラックバック一覧です: 最悪の選択:

« 憲法96条の問題点 | トップページ | ケッ »