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2016年3月29日 (火)

まっとうな暮らし

まっとうな暮らし

西日本新聞 提論:【ホームグロウン・テロ】 姜 尚中さん
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/teiron/article/234220

ここで気になるのは、ブリュッセルのような、欧州でも西欧の拠点として自由で開かれた国際都市や、自由、平等、博愛を掲げるデモクラシーの祖国のようなフランスの首都パリで、同時多発テロが連続し、しかも実行犯の多くが、ベルギーやフランスで生まれ育った「ホームグロウン(地元出身の)」テロリストであることだ。



同市はフランス語で「バンリュー」と呼ばれるパリの郊外部で、地域の団地は、主に移民系の家族が集住する事実上のスラムであった。一部の壁が剥げ落ちた落書きだらけの団地。周りで唯一のネオンはマクドナルドだった。

正確には分からないが、若者たちの失業率は、普通のフランス人の若者よりもはるかに高く、30~40%に及んでいたと思う。その時、インタビューに答えてくれた若者の言葉が忘れられない。「僕はこの国に生まれて、フランス語しかしゃべれないし、フランス以外どこに行ったらいいのかわからない。でも、僕たちは周りから嫌われているんだ。僕はどこに行ったらいいの?」

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テロリストに同情の余地などない。しかし、テロリストになりかねない若者たちには同情すべきものがあるのではないか。テロを撲滅することは難しいかもしれないが、少しでもそれを減らすことはできるはずだ。そのためには、空爆や強権的な捜査、自由の制約や監視のシステムの構築に血眼になることよりも、不遇な若者たちの絶望と怒り、憎しみを少しでも和らげ、彼らがまっとうな普通の生活を送れる社会的な条件を整えることが必要だ。

待遇改善・生活情況の改善に反対なんてする人はいないでしょう。しかし、具体的内容になると各論反対になるのではないだろうか。

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移民難民の風俗習慣や宗教にそって改善するとなると、そこにイスラム社会を作ることになる。そして、それは地元のキリスト教徒の社会と軋轢を起こすことになる。では、地元社会の価値観による改善、つまり改宗を含めての生活改善を行ったら、地元社会との軋轢は小さくて済むだろうけれど、移民難民のアイデンティティを破壊する。

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「彼らがまっとうな普通の生活を送れる社会的な条件を整えることが必要だ」

どんな生活が「まっとうな普通の生活」なのか、現実可能性の前に、それすら決められないだろう。

「まっとうな普通の生活」、言うのは簡単がけれど実現は、はてしなく難しい。

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もし、Aという国家や社会から(短期間の出稼ぎではなく)移民や難民として、Bという国家や社会へ行くのであれば、風俗習慣や宗教はBという国家のものに合わせるべきだ。何故なら、Aという国家や社会の状態がダメでBへ行くのにAの習慣(行動パターン)を維持していては、Aという社会の状況をBで再現してしまう。それは逃げてきた本人にも受け入れた側の人間にとっても不幸なことだ。

移住するなら受け入れ側の風俗習慣や宗教に合わせるべきだ。

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