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2016年4月 4日 (月)

子供の政治利用を許すか

子供の政治利用を許すか

信濃毎日新聞 社説:あすへのとびら 高校生の政治活動 決めるのはキミたちだ
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20160403/KT160402ETI090005000.php

この教科書は戦争の深い反省に立って書かれました。戦前の教育が〈「上からの権威」によって思うとおりに左右されるようになり〉戦争に至ったこと、〈ただ権力に屈従して暮らす〉態度が独裁を招くことなどを説明。惨禍を繰り返さないため、教育の徹底した民主化を求めています。

これが主権者教育の原点です。

教科書に呼応して生徒自らの手で生徒会が組織され、高校生の政治活動も活発化していきます。当時の松本蟻ケ崎高校では先生が関わらず生徒の代表だけで校則を作り上げました。各校の制服の自由化も生徒会主導で進みました。

ところが、民主化を高らかにうたいあげた文部省の姿勢が一変します。1969年、一部の生徒の過激な活動を問題視し、校内外を問わず高校生の政治活動を禁止したのです。憲法が保障している思想・良心の自由や集会・結社の自由を損なうものでした。

政治活動の制限は好ましいことではありませんが、政治活動を禁止することは、若者を政治利用することを禁止することにつながります。

いわば児童労働を禁止することのようなものです。

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子供にだって働く権利はあるし、働くことで学ぶこともあれば働く喜びもあります。しかし、子供の労働は禁止されています。それは子供は騙されやすく搾取されやすいからです。子供の働く権利と子供の保護、その二つを天秤にかけて子供の保護をとった、ということです。

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18才から選挙権があるのだから、自由に政治活動させよう。間違っていないようにも見えます。しかし、若者は騙されやすい。キャッチセールスやカルトの被害に会いやすいのは中年の人間ではなく若者です。中年の方がお金を持っているのにキャッチセールスをする人々は若者を狙うのです。

若者は社会経験がすくなく、騙したり騙されたりといった経験が少ない。そういった人間を保護するために政治活動を禁止するのには一定の合理性があると思います。

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高校生に政治活動を許すと、高校生を政治利用しようという「悪い政治家・政治団体」が必ず出てきます。お金を持っている人間がいたら「泥棒」が出現するように「悪い政治家」が出てきます。

私は、参政権と政治活動は別に考えて良いと思います。選挙権と被選挙権で年令制限が異なるように、参政権と政治活動がゆるされる年齢は異なっても良いのではないでしょうか。

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「1969年、一部の生徒の過激な活動」

昔の職場に1969年当時に大学生だった人間(技術系の上司)がいましたが、研究室で教授と物理の議論していたら、とつぜんゲバ棒をもった学生が教室を駆け抜けていって、その日はおしまいになったそうです。

静かに勉強をしたい人間の権利にも配慮を求めたいものです。

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弱者への配慮のない自由化は搾取と格差をもたらします。

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