« 苦労したくないので | トップページ | もうひとつの問題 »

2016年10月12日 (水)

食わなきゃ死ぬ動物ですから

食わなきゃ死ぬ動物ですから

ハフィントンポスト:石原慎太郎の葛藤と、相模原障害者殺傷事件の背景を考える。
http://www.huffingtonpost.jp/karin-amamiya/the-background-of-sagamihara-incident_b_12239466.html

障害者になった自分を受け入れられない。「役に立ってこそ男」という考えから抜けられない。「社会のお荷物」になる自分を受け入れられない。このような「高齢者の自己否定感」が、老後問題の最大の課題だと上野氏は指摘する。

石原氏も、今までの「強者」の思想と現在の自分との落差に愕然としているのだろう。

その背景にあるのは、生産性が高く、効率が良く、その上費用対効果がいいものでないと価値がないとする考え方だろう。すべてが数値化され、どれくらい経済効果が得られるかのみに換算される社会。そんな価値観は、結果的には「弱さ」を抱えた自分自身に牙を剥く。石原氏の苛立ちや葛藤は、そのような効率原理から抜け出せない限り、終わらない。そしてそれは今、多くの高齢者を苦しめているものだろう。

人間は食わなきゃ死ぬ動物ですから。そこから目を背けちゃ有閑階級のお遊びにしかなりません。

  *        *      *

「すべてが数値化され、どれくらい経済効果が得られるかのみに換算される社会」、こういった言葉で現代社会を非難するのを見ることがあります。昔から同じような言葉で資本主義社会・現代社会を非難する人々がいました。

でも、人間は群れで生活する生き物で、食わなきゃ死ぬ動物なのです。だから群れ(社会)に貢献できる、例えば食べ物をたくさん獲ってくる人間は尊重され尊敬されるのです。

数値化することや経済効果を計ることは、より正確に貢献度を判りたいという事にすぎません。食べ物をたくさん獲ってくること、たくさんお金を稼げること、この二つに本質的な差はありません。

  *        *      *

たくさん食べ物を獲ってくる人間が尊重されることに疑問を持つ人間はいないだろう。その価値観の延長線上に「相模原障害者殺傷事件」が投げかけたものがある。

  *        *      *

人間は食わなきゃ死ぬ動物だという現実から目を背けたような言説に説得力はありません。貧困問題に立ち向かっている人々なら「食わなきゃ死ぬ」という現実を知っているように思うのですが。

BlogRanking (読む価値のある記事だったらクリックお願いします)

|

« 苦労したくないので | トップページ | もうひとつの問題 »

コメント

健常者が障碍者を守ってやる事は、健常者の命を削る事になるということなんだよね。 

投稿: 北極熊 | 2016年10月13日 (木) 13時26分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/107287/64336969

この記事へのトラックバック一覧です: 食わなきゃ死ぬ動物ですから:

« 苦労したくないので | トップページ | もうひとつの問題 »