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2016年10月16日 (日)

護憲か地方切り捨てか

護憲か地方切り捨てか

北海道新聞 社説:参院1票の格差 抜本改革は避けられぬ
http://dd.hokkaido-np.co.jp//news/opinion/editorial/2-0087420.html

全国知事会は合区解消とともに参院を地方代表と位置づけるよう求める。大都市への人口集中が続けば地方の声が国政に届かなくなるとの危機感があるのだろう。

確かに欧州などには上院を地方代表と位置づける国もある。だが同様の制度の導入を目指すのならば、衆院と参院の役割分担など徹底した議論が大前提ではないか。

気になるのは自民党の一部に、この議論を改憲の入り口にしようとの意図が透けて見えることだ。

自党の議席維持のため抜本改革を先送りしながら、その責任は棚に上げ、逆に憲法を変えてしまおうというのでは強引に過ぎる。

1票の格差をなくせば人口の多いところからは多くの議員が選出され、人口の少ない地域からは少なくしか議員は選出されない。これは原理的な話なので、制度をどういじっても、問題を(地方の意見が政治に反映されなくなることを)隠すことは出来ても無くすことは出来ない。

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仮に、日本を数個のブロックにするような大きな選挙区を作ったとしよう。そうすれば1票の格差は解消するけれども、地方切り捨てになる。何故なら政治家は「多くの票(≒多くの人口)」のある地域を重視するからだ。地方の小さな集落より都市の一棟のマンションの方が人口が多かったりすると、集落を回って住民の意見を聞くために1日かけて移動するより、マンションへ行きたくなって当然だろうし、演説するなら人口の多い都市部の駅前を選ぶだろう。

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どんな制度であっても1票の格差の解消を求めるかぎり、明示的には地方切り捨てとはならないかもしれないが、実際に起きることは地方の住民の意見が中央の政治に反映され難くなることで、それには変わりがない。

1票の格差をなくすことは、地方切り捨てなのだ。制度としては、明示的にやるか隠れてやるか(起きるか)の違いしかない。

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憲法に、明確に「地方(地域)の代表だから、1票の格差は許容する」とないかぎり、裁判所は格差の解消を求めるだろう。

つまり、憲法改正か地方切り捨てかを選択しなければならない、と言うことだ。

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コメント

そもそも最高裁判所の判断も、選挙区の人口(有権者数)だけに注目して、「平等」かどうかを判定しようと言う発想がオカシイと思うのです。 地方交付税の計算過程では、都道府県の人口以外に免責も考慮しているので、例えば、インフレの整備維持に必要な予算を考えても妥当になると直感的にすぐ分かります。 また、江戸時代までの「お国」の概念が現行の都道府県とほぼ同じケースが多く、合区の問題では有権者が納得できないのも頷けますね。 そもそも、東京都・首都圏から、今のようにたくさんの国会議員は要らないでしょう。選挙区が田舎でも、生まれも育ちも東京だから、東京の政治課題も良く分かっている政治家多いと思うし。 

投稿: 北極熊 | 2016年10月17日 (月) 15時50分

失礼しました: 
免責 ⇒ 面積 / インフレ ⇒ インフラ 

投稿: 訂正 北極熊 | 2016年10月17日 (月) 15時52分

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