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2016年11月 1日 (火)

完璧を求めて不幸になる

完璧を求めて不幸になる

福井新聞 社説:相模原事件3カ月 「地域共生の道」閉ざすな
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/editorial/107920.html

容疑者の男はやまゆり園職員だった。日ごろの障害者への暴言が問題視され、退職後は「精神疾患で自傷他害の恐れがある」としてすぐに措置入院となった。新たに大麻の陽性反応も判明したが、12日後には退院し治療や連絡などのフォローは行われなかった。

退院の事実は施設にも知らされず、職員がたまたま容疑者を見かけ警察と相談した。しかし時既に遅し、平成以降で最多の犠牲者を出す惨事を招いた。

まず退院判断の妥当性に疑問が残る。さらに重大なのは病院や自治体の明らかな連携不足だ。容疑者が住居を変更すると話したり、診察を受けなかったりしたのに、その後の行動を把握せず警察や施設への連絡もしていなかった。

人間は完璧ではない。完璧ではない人間に完璧を求めると不幸になる。不幸になるのが、求められた人間か、それとも求めた人間かはしらないが。

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「退院判断の妥当性に疑問が残る」

措置入院からの退院の判断が、誤っていたと事件が起きた後なら言える。仮に、「事件を起こさないと完全に言えるまで入院を続ける」ような制度や社会になったら、一度、処置入院になったら二度と出られないようになるだろう。

現在の精神医学は未来を完璧に見通すことは出来ないのだから。「絶対に事件を起こさないと保証しろ」と要求したなら、そんな保証は出来ないから退院させることができなくなる。

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「病院や自治体の明らかな連携不足だ。容疑者が住居を変更すると話したり、診察を受けなかったりしたのに、その後の行動を把握せず警察や施設への連絡もしていなかった」

一度でも「怪しい」と思われたら警察や行政の監視対象になってしまう社会、それを望んでいるのだろうか。あるいは精神的におかしいと思われたら治療を強制される社会を望んでいるのだろうか。

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人間は不完全な存在で事件や事故が無くなることはない。事件事故を減らす努力は怠ってはならないが、事件や事故はゼロにはならない。やりすぎた努力は不幸をもたらす。それを忘れてはならない。

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