定数削減が身を切る改革だって?
定数削減が身を切る改革だって?
NHK:維新 衆院選マニフェストに消費増税凍結や教育無償化
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170930/k10011163251000.html
それによりますと、再来年10月に予定されている消費税率の10%への引き上げについて、経済の停滞が続く中で、行うべきではないとして凍結するとしています。
そのうえで、国会議員の定数や報酬を3割削減するなど、「身を切る改革」を徹底して財源を捻出し、幼児教育や高校、大学などの授業料の無償化を実現するとしています。
議員定数を減らし議員の報酬を減らす。何が起きるだろうか、それは「身を切る改革」と言えるだろうか。
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議員定数を減らしたら、確かに落選する議員にとっては痛いだろう。しかし、生き残った議員にとってはどうだろうか。議員定数が減っているのだから、個々の議員の仕事は多くなる。仕事が多くなって大変であると同時に、権限も増える。
議員定数の削減は、生き残った議員にとっては身を切る改革ではなく、権限の増えるおいしい改革なのだ。
議員報酬の削減はどうか。報酬が減るのは確かに痛いかもしれないが、これも痛い人と痛くない人に別れるだろう。お金持ちは痛くない。企業献金や労組からの献金が多い人も痛くない。
痛いのは業界団体と繋がりの薄い庶民の議員で、業界団体の手厚い保護を受けている議員やお金持ちの議員は痛くないのだ。
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身を切る改革などと言っているが、議員の定数や報酬の3割削減は痛い人と痛くない人に別れる。そして残るのは痛くない議員、お金持ちや業界団体のバックのある議員なのだ。そんな人が増えることを「身を切る改革」と言えるだろうか。良い効果があるだろうか。
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身を切る改革、誰の身を切るのだろう。
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