国旗国歌とマンガ・アニメ規制は話が別
国旗国歌とマンガ・アニメ規制は話が別
しんぶん赤旗:都青少年条例案“表現守れ”共同広がる
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-12-12/2010121203_02_1.html
今回の改定案は登場人物の年齢規定を外し、「刑罰法規に反する性行為」「近親者間の性行為」など規制をさらに拡大するものです。9日の総務委員会では、日本共産党の吉田信夫都議が創作物の中で「刑罰法規に反する」か否かをどのように判断するのかをただしても、都側は明確に答えられませんでした。
国会で「国旗・国歌法」が審議された1999年、政府は「強制しない」と答弁しましたが、全国で率先して強制しているのが石原都政です。「条例が通ったら拡大解釈しうる」(元週刊誌編集長の鈴木力氏)と懸念の声があがっています。
私は東京都の青少年健全育成条例改定に反対であるし、石原都知事の人間性もよく知らないし、や行政(政府・権力)が暴走する性質を持っている事も知っている。しかし、国旗国歌に対する事とマンガやアニメに対する規制は話が違うと思っている。
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国旗国歌の問題は公的な(パブリックな)場所での問題、マンガの問題は私的な(プライベートな)場所での問題。
パブリックな場所では、表現に限らず多くのものが制限される。例えば、先日国会での式典で携帯電話が鳴ってしまったことや国会議員の私語が問題になった。私的な場所では携帯電話が鳴ったぐらいでは問題にはならないが、式典のようなパブリックな場所では問題になる。
国旗国歌の問題では、卒業式での掲揚や斉唱が問題になる。こういった場所場面では、個人の志向や思想信条の自由よりも「みんなで決めたこと(例え自分が賛成していなくても)」を優先しなければならない。
卒業式や国会での式典、これは最も公的なもののひとつと言えるだろう。
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では、私的な場所場面の代表例はなんだろうか。それは個人の頭の中だ。その次ぐらいが布団の中だろう。あるいはトイレとかお風呂とか。
こういった場所では本人や家族が問題ないと思えば問題ない。
こんな場所や個人の頭の中まで政府に文句を言われたい人間はいないだろうし、言いたい人間もあまりいないだろう。
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では、マンガやアニメは、パブリックなものかそれともプライベートなものだろうか。
もちろん、式典と布団の中は両極端で、その中間に多くのものが存在する。家族といっしょに過ごすリビングはプライベートではあるけれども、布団の中ほどプライベートではない。学校の教室はパブリックば場所ではあるけれども、式典ほどではない。
マンガやアニメも商業であったり、多くの人々の目に触れる場所におかれる以上、完全なプライベートであることは有り得ない。しかし、マンガやアニメは娯楽であり、手に取らなければ内容を知ることはできない。本屋に行くことも、買うことも、もちろん読むことも強制されてはいない。
だから、私はマンガやアニメは公的なものというより私的なもの・プライベートなものであると思う。だから行政が干渉するべきではないと思う。
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国旗国歌を式典で強制することと、マンガやアニメの規制を同列に扱ってはならない。
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