2011年2月 7日 (月)

大相撲の八百長は日本的癒着の典型ではないか

大相撲の八百長は日本的癒着の典型ではないか

毎日新聞:八百長問題:星の貸借、土俵で清算…メール記録で実態判明
http://mainichi.jp/select/today/news/m20110206k0000m040107000c.html

大相撲の八百長問題で、力士らは本場所中に勝ち星の貸し借りを土俵で清算する一方、他の力士への付け替えも横行していた実態が警視庁が押収したメール記録で浮かんだ。それ以外の時期は主にカネで清算され、星一つ20万円を相場に売買されていたとみられる。

大相撲の八百長は日本的癒着の典型ではないかと思う。

業者同士、業者と発注者(の担当者)、表に出さないで現場同士のナアナアでの決着。ナアナアと談合で仕事を進められたら、現場にとっては楽でソコソコの価格と品質を維持できる。

市場原理と契約でギリギリ戦うのが筋であり、現代的な正義なのかもしれないが、ナアナアと談合は現場に安心と安定をもたらす。

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ナアナアと談合を推奨しはしない、実際、ナアナアと談合は内向きの利益をもたらすのであって、外部に対しては利益をもたらさないことが多い。

建設や土木で談合の結果のコストの上昇は無視出来ないが故に厳しく追求されている。

今回の例で言えば、力士たちには「負け越しを避ける」「成績を安定させる」といった効果があっただろうけれど、真剣勝負と信じている観客に対しては裏切り行為だ。

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大相撲から「星の貸し借り」と言った談合行為を完璧に無くすのは難しいのではないかと思う。それは日本人の心性(内向きの判断をしがちな心性)に合っているから。彼等自身が利益を得ているから。

しかし、監視を強めたりルールを変える事で減らすことは出来る。

そして、観客が信頼できる監視のしくみや納得できるルールを作ることが出来るかどうかが、大相撲の今後を決めるだろう。

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